北海道は、エゾシカの推定生息数が73万頭(2023年度末)になったと発表しました。前年度から1万頭増加しているそうで、農業被害も拡大。

そこで北海道庁はエゾシカ肉の消費を促進しようと江崎グリコと8月20日に協定を結びました。

  • 北海道庁と江崎グリコはエゾシカ肉の消費拡大に関する協定を締結(左から北海道庁 加納孝之氏、江崎グリコ 若椙 修吾氏)

エゾシカ肉の活用レシピを発信

北海道庁では、エゾシカの個体数抑制に向けた対策に取り組んでいます。捕獲したエゾシカを食肉として消費するため、食品企業としてノウハウが豊富な江崎グリコと協定を締結。

レシピ紹介や情報発信、料理教室などのイベント実施により、エゾシカ肉の消費拡大を期待しています。

今回はコープキッチンスタジオ ルーシーにて親子料理教室を開催。ホテル創成のシェフであり、エゾシカマイスターの清水則之氏が講師を務め、エゾシカ肉のカレー作りに親子8組が挑戦しました。

  • エゾシカ肉の消費拡大をめざし、江崎グリコが開いた親子料理教室の様子

エゾシカ肉は赤身が主体なので鉄分豊富。牛レバーをしのぐ鉄分を含んでいます。しかも、脂質が低いからエネルギー量(カロリー)も低いというのが特徴です。肉が冷えると舌触りが気になることがあるので、温かいうちに食べるのがおすすめ。

出典:北海道庁環境生活部自然環境局ホームページ「エゾシカ肉のおいしい話」

  • できあがったエゾシカカレーとエゾシカ肉のインディアサラダ 提供:江崎グリコ

カレーにすることで、エゾシカ肉の野生味はスパイスでほとんど感じられなくなります。しっかりと歯応えがあり、牛や豚とは違う滋味深さを感じられるようです。

エゾシカ肉カレーのレシピ

清水シェフによる今回のレシピを江崎グリコに教えてもらいました。

材料(4人前)
●カレーZEPPIN<中辛>:1/2箱
●エゾシカ切り落とし肉:200g
●プレーンヨーグルト:60g
●冷凍マンゴー:50g
●たまねぎ(中):1.1/2個(300g)
●オリーブオイル :適量
●水:550ml

つくり方
(1)エゾシカ肉をプレーンヨーグルトへ30分漬け込む。
(2)冷凍マンゴーは解凍し、フォークの裏でつぶす。たまねぎは3㎜の幅でみじん切りにする。
(3)厚手の鍋にオリーブオイルを入れ②のマンゴーを中火で水分を飛ばすように炒める。
(4)(3)の鍋に(2)のたまねぎを加え、強火で軽く炒め(表面に火が入る程度)、いったん火を止める。
(5)フライパンにオリーブオイルを入れ、(1)のエゾシカ肉を漬け込んだヨーグルトごと入れ、炒める。全体に火が通ったら(4)の鍋に入れ、水を加え、あくを取りながら10分煮込む、いったん火を止め、カレーZEPPINを割り入れて溶かす。ルウが溶けたら、再度加熱し、とろみがつくまで煮込む。

【つくり方のコツ】
●エゾシカ肉のうまみを味わうには、シンプルな材料で調理しましょう。
●エゾシカ肉は、4時間程度漬け込むとさらにおいしく仕上がります。
●付け合わせの「紫キャベツの酢漬け」がアクセントになります。

今後、エゾシカ肉の取扱店が増える可能性もあるので、店頭で見かけたらカレーづくりにチャレンジしてみては。近いうちにエゾシカ肉カレーが北海道のソウルフードになるかもしれませんね。