女優の菜々緒が主演を務めるテレビ朝日系ドラマ『無能の鷹』(10月11日スタート 毎週金曜23:15~※一部地域除く)の新たな出演者が26日に発表された。
■新感覚お仕事マンガ『無能の鷹』を実写ドラマ化
女性コミック誌『Kiss』(講談社)で連載中のはんざき朝未氏によるコミック『無能の鷹』を実写化する今作は、菜々緒が、超有能そうな見た目なのに実は衝撃的に無能な鷹野ツメ子を演じる超・脱力系お仕事コメディ。
■菜々緒の珍“相棒”は塩野瑛久
鷹野と同期のひよわすぎる新入社員・鶸田道人(ひわだ・みちと)を演じるのは、スーパー戦隊シリーズ『獣電戦隊キョウリュウジャー』(13年/テレビ朝日系)の立風館ソウジ/キョウリュウグリーン役として知られ、大河ドラマ『光る君へ』(24年/NHK)の一条天皇役でも話題となり、さらに映画『チャチャ』(10月11日公開予定) 、『八犬伝』(10月25日公開予定)などの出演が相次ぐ塩野瑛久。鶸田は、努力家で有能なサラリーマンながら、第一印象が最弱。その気弱そうな雰囲気と態度、そしていざとなるとおなかが緩くなる気弱な体質が災いして、取引先に"無能"となめられてしまい、どうにも実績がついてこない残念すぎるヘタレサラリーマン。社内ニートとなっている鷹野の世話もする羽目になり、不運すぎる社会人生活をスタートさせるが、やがて“有能に見える女”と“無能に見える男”の最強タッグがなぜか大口の契約を成立させる奇跡が!?
■社会の歯車代表を井浦新が熱演
コピーもできない、パソコンも起動できない、難しいことを考えると頭が痛くなっちゃう……そんな絶望的に無能な鷹野の指導係に任命された心優しきベテラン社員・鳩山樹(はとやま・いつき)を演じるのが井浦新。井浦は、2024年には大河ドラマ『光る君へ』(NHK)で塩野と共演するほか、『アンナチュラル』(18年/TBS系)や『最愛』(21年/TBS系)では唯一無二の存在感を発揮。『おっさんずラブリターンズ』(24年/テレビ朝日系)、『アンメット』(24年/関西テレビ・フジテレビ系)、『ゴールデンカムイ』(24年/WOWWOW)など数々の話題作にも出演している。さらには釜山国際映画祭で、アジアで活躍するスターに送られる“アジアスター賞”を受賞し、近作では6月に公開されたアメリカ映画『東京カウボーイ』で初の海外作品主演も。日本とフランスの合作である映画『徒花-ADABANA-』が10月に公開予定と、海外でも大躍進している。
そんな井浦が演じるのは、、真面目で勤勉、地味だが死ぬほど優しい鳩山。いい人すぎて面倒な得意先にも絡まれたり、社内でも貧乏くじを引くことばかりだが、文句を言うこともなく黙々と働いている。救いようのない鷹野にも、良いところを見つけて褒めて伸ばそうとしたり、諦めるなと激励したり、心優しいがゆえに苦悩の日々を送っているせいで頭痛が絶えず、会社近くのクリニックに通っている。みんな鳩山には愚痴るが、鳩山の愚痴は誰も聞いてくれず、会社で評価されない、そんな社会の歯車を代表するかのようなキャラクターとなっている。
■工藤阿須加・さとうほなみ・高橋克実も参加
一方、鶸田の指導係で、恐ろしく要領がよく、危機回避能力の高い“根回しの鬼”雉谷耕太(きじたに・こうた)を演じるのが工藤阿須加。めんどくさそうだと察知した案件は、後輩やいい人すぎる先輩にうまく誘導してほくそえむ策士であり、無能な上司でもわかる資料作り(本人曰く「離乳食づくり」)も得意で、上からの評価は上々。社内で根回しをする順番を考えるときに、イタコのように社内の人々を自分におろし、想定問答集を考えるため“憑依型サラリーマン”の異名を持つ。そんな地雷を踏まない会社の歩き方を大事にする腹黒サラリーマンを、連続テレビ小説『なつぞら』(19年/NHK)、映画『ゴールデンカムイ』(24年)などの話題作で個性を発揮する“農業男子”の工藤が体現する。
野望と愛欲にまみれた“会社員ver黒革の手帖”を操る社内CIA・鵜飼朱音(うかい・あかね)に扮するのは、さとうほなみ。ゴルフばかりして肥えた上層部や、ハラスメントの温床のおじさんたちは全員消えればいいのにという思考から、シンプルに出世しようと決意し、“武器”として社内のありとあらゆる情報を収集するのが趣味となっている。仕事からプライベートまで、社員の家族構成から不倫情報、どこからどこへ引っ越したか、次のプロジェクトに誰が選ばれるか、多種多様な情報をパソコンのフォルダにまとめる姿は「一人CIA」と呼ばれるほどで、誰かが鵜飼に情報搾取されている様子は「緊急取調室」とまで言われている。さとうは、『六本木クラス』(22年/テレビ朝日系)、『あなたがしてくれなくても』(23年/フジテレビ系)をはじめとする数々のドラマに出演し、映画『花腐し』(23年)では日本映画プロフェッショナル大賞新進女優賞を受賞。ゲスの極み乙女でドラムを担当するなどマルチに活躍している。
そして、ありがとうとごめんねが言えない老害部長・朱雀又一郎(すざく・またいちろう)を、連続テレビ小説『虎に翼』(24年/NHK)で話題を呼び、来年放送の大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で横浜流星の父親役を演じることが発表されている高橋克実が熱演。朱雀は、「優秀なやつは一目見りゃわかる」といって中身は無能な鷹野をうっかり採用してしまった戦犯であり、SNSも横文字も海外ドラマの流行もついていけないが「冬のソナタなら見たぞ」と言ってしまい、白い目で見られる哀しきおじさん。多様性のかけらもなく、オンライン会議の画面共有もできず、まだ紙資料を求めているのは彼だけという役どころだ。
■菜々緒(鷹野ツメ子役)コメント
本当に素敵な俳優陣の皆さんが勢ぞろいしてくださいました。いよいよ撮影も始まりましたが、現場は「こんなに楽しくていいの?」と思うほど充実した日々。原作を大切に、全員でドラマならではのストーリーやキャラクターを作って行く作業にワクワクしています。本当に皆さん、原作から飛び出てきたみたいなんですよね! 視聴者の皆さんにどのように受け入れていただけるか、反応を楽しみにしています。
共演者の塩野さんはキリっと切れ長の目をされたクールな方というイメージでした。しかし、いざお話をさせていただくと、人懐っこい子犬のように、いつもニコニコ接してくださいます。本当に今回、塩野さんがバディになってくださってすごくうれしいですし、毎日楽しく撮影をさせていただいています。私は無能な役なので、突拍子もないセリフばかりで、というかそもそもセリフが少ないんです(笑)。その代わり、鶸田役の塩野さんが長セリフなども頑張ってくださっています。しかも、ITコンサルの会社が舞台なので、言い慣れない専門用語など、ご苦労されていると思います。真摯に現場に向き合って、鶸田としていつもいてくださっていますので、感謝しかありません。
井浦さんは、クールな役を演じられることが多かったと思うのですが、鳩山さんを演じていただけると聞いた際に、イメージがハマり、最初から安心していました。屋久島が好きという共通点もあり、いいバイブスでご一緒できることを楽しみにしています。鷹野の指導係ということもあり、優しい鳩山にぜひ期待して観て頂きたいです!
工藤さんは、“農業男子”というイメージでした(笑)。お芝居で共演させていただくのは初めてですが、過去にバラエティでご一緒した時は誠実で明るい方という印象でした。何かあれば助けていただけるような、頼りになる存在です。
さとうさんは今回初めてお会いさせていただきました。ミュージシャンとしての顔も持ってらっしゃいますが、お芝居も本当に素晴らしい方で。演じられる鵜飼はすごく現実味、人間味があふれるキャラクターなんです。今後、鵜飼さんがメインの回もありますが、そこで「こんなことドラマでやっていいの?」といったシーンもあります(笑)。さとうさんが、鵜飼をどのように演じていかれるのか、楽しみですね。
朱雀部長を演じられる高橋克実さんは、老害などと言われながらも憎めない感じを巧みに体現してくださっています。ウザがられてはいるけれど、チャーミングな朱雀部長をアドリブをたくさん交えながら演じてくださり、それが面白くて(笑)。これからもどんなアドリブが見られるのかとても楽しみです!
共演者の皆さんの作品への想いを目の当たりにして、私も、鷹野をより丁寧に、大切に演じていきたいと感じています。これからの撮影も、面白く楽しいシーンがてんこ盛りです! 原作が持つ面白さを楽しみながら、全員で一丸となってがんばります!
また、情報解禁の日にSNSなどで良い反応が多く、うれしかったです! 誰よりも私がこの作品、鷹野を愛している自負はあります。素晴らしいキャストの皆さんのお力添えもいただき、お仕事コメディで面白い部分もありつつ、人間とはこうあるべきという深い部分もあり、この作品を観た人が肩の力が抜けて、がんばらなくても大丈夫と、そっと寄り添って元気を与えられるような作品にしたいです。
金曜の夜に、ゆるく楽しんでもらえるように、現場のいい空気感も映像に乗せて、お送りできればと思います!
■塩野瑛久(鶸田道人役) コメント
今回のお話をいただいた時「早く現場に入りたい」という気持ちでいっぱいでした。それくらいワクワクしましたし、楽しみにしていました。僕が演じる鶸田という人物は、ストレスや緊張を抱えるとすぐにお腹が痛くなっちゃったりするタイプで、家ではストレス発散のためにひたすらコロッケを揚げるという一面があります。頼りなく、周りから下に見られることもありますが、実は仕事のスキルは高いんです。演技では、弱々しい雰囲気を意識しつつ、それだけでは終わらない側面も出せればなと思っています。視聴者の皆さんは鶸田の目線で物語を追う方が多いと思うので、常識的な部分を持ちながら、心穏やかに、フラットに無理せずをモットーに演じていきたいです。
現代を生きている方たちすべてが、鷹野のマインドになれば幸せかなとは思いますが、きっと、鶸田みたいに「分かっているけど簡単にはできないよ」と考える方もたくさんいると思います。吸収できそうなことだけでも、何かを感じ取っていただきたいと思いつつ……そこまで構えてみなくてもいいドラマでありたいな、とも(笑)。(今作を手掛けるテレビ朝日の)貴島プロデューサーがおっしゃっていた“膝カックンされるような作品”になって、誰かの心がちょっとでも救われたらいいなと思っています。
現場の雰囲気も良く、日々楽しく撮影させていただいています。現場では「今回のキャストスタッフは良い人審査で選ばれた人ばかりなの?」と話題になっています(笑)。菜々緒さんは率先して現場を明るくしてくださっていて、何気ない日常の会話も屈託なく話してくださいます。新さんは、大河ドラマ『光る君へ』で共演させていただいた際、途中参加の僕に真っ先に声をかけてくださったことが、今でも忘れられません。工藤さんやさとうさんとも、アニメやバラエティ番組の話などで盛り上がりましたし、克実さんはアドリブ演技で現場を温めてくださっています。共演者が本当に良い人たちばかりで、コミュニケーションをたくさんとりながら、皆さんのもとに届く瞬間を楽しみに撮影を進めていきたいです。
今作で大笑いできる人もいれば、憧れの気持ちで観る方、いろいろな見方ができる作品だと思います。鶸田は一種のストーリーテラー。その鶸田の弱い部分、前に出られない部分に共感してくださる方がいればうれしいです。ぜひ、応援してください!
■井浦新(鳩山樹役) コメント
今回のお話をいただき、菜々緒さんはじめ、初共演の方が多く、新たな才能に触れ、たくさんの刺激を感じています。また、塩野くん、阿須加くんとは、以前とはまた違った環境、世界観の中で再びお芝居ができることを楽しみにしています。
はじめに原作を読ませていただいて、鷹野のような生き方ができれば幸せだなと思いましたし、僕と同じような感想を持たれる方もたくさんいるのだろうなと感じました。がんばっている人が、さらにがんばらないと残っていけない世の中。自分のペースを崩さず、しかしあきらめないで戦っていく鷹野の姿は、クスっと笑えながらも、観る人に勇気を与えていくと思います。
そんな鷹野を演じられる菜々緒さんですが、実は、僕の好きな屋久島に行くと現地の方たちから「菜々緒さんがよく来てくださっている」という話を伺っていて。“屋久島を好きな人に悪い人はいない”というのが僕の持論ですが、実際に菜々緒さんに初めてお会いした時、人間としての幅の広さを感じて、そのイメージがピタッとハマりました。ご一緒する皆さんの魅力に触れて、たくさんお話しをさせていただくことに今からワクワクしています。
がんばっている方、がんばることが苦手な方、どの視点から観ても楽しめるドラマになると思いますし、今の世の中に一石を投じる作品になると思います。一生懸命生きている皆さんがひと息つけて、「鷹野みたいにマイウェイでいいんだ!」と感じてもらえたら……お楽しみに。
■工藤阿須加(雉谷耕太役) コメント
僕はもともと原作を読ませていただいていて、とても面白いなと思っていました。どのキャラも、鷹野の強烈な個性にいい具合に振り回されながらも、どこか刺激を受けたり、自分自身を見つめ直したり、「あれ? もしかして、仕事ってもう少し力を抜いてもいいんじゃない?」と気付かされたり……といった部分が読んでいて大好きだったんです。そんな原作の実写ドラマに参加させていただけることに感謝しています。今回、僕が演じる雉谷は、いろんな顔を持っている人間だと思うんです。日常生活で、同僚、友達、家族と、見せる顔はそれぞれ違うように、そういうところを上手に取り入れて、大事にしていきたいですね。心は全力! でも60%くらいの力で……を胸に(笑)、自分自身も楽しんで演じていければと考えています。
菜々緒さんはパーフェクトウーマンのイメージがあります。現場でも仕事できるオーラが漂っています。そんな菜々緒さんが、無能を体現される……。「もしかして、菜々緒さんってこういう側面もあるのかな?」と、役とプライベートな部分のギャップも楽しみです。みんなで「どうやったら面白くなるか」を考えて、素敵な雰囲気のチームができあがっていますので、撮影を通して共演者の皆さんのいろいろな魅力をもっと知っていきたいです。
キャラクターそれぞれに悩みがあったり、行き詰まっている部分は、きっと皆さんにも共感していただけると思います。今、悩んでいる方がいらっしゃったら、ぜひ鷹野を見てください(笑)。「これくらいでもいいんだ!」と前向きに明日を迎えられるような、そんなドラマになっていると思っています。ぜひ、肩の力を抜いてみてください!
■さとうほなみ(鵜飼朱音役) コメント
原作、そして、台本を読ませていただいた時に「あぁ、このチームは全力でふざける気だ(笑)」とワクワクしました。ですので私も、そこに全力で乗っかりたいと思っています。 鵜飼は社内で一人CIAと呼ばれ、社内のことはすべて知っておきたい人なんです。やるからには、トップに立ちたいという欲が強く、しかし、真っすぐで律儀で、曲がったことが嫌いなんだなという印象を抱きました。目的のためなら手段を選ばない、猪突猛進タイプでもあります。一生懸命すぎですが、憎めないような、そんなキャラになればいいなと思っています。
まだ1日しか撮影していないのですが、すでに鷹野がかわいくて仕方ありません(笑)。無能さの裏に何か絶対にある、ただできないだけなわけがないと思わせるんです。きっと、菜々緒さんが出す無邪気さ、超絶にカッコいい見た目とのギャップが、鷹野のかわいさにつながっているのでしょうね。本当にキュンとしています。塩野さんをはじめ、他の共演者の方々のことも、これからお芝居を重ねて深く知っていきたいですね。
撮影1日にして、すでにチームができあがっている気がしていますので、きっと面白い方向に転がっていくのだろうなと期待があります。コメディタッチのなかにいろんなあるあるも入ってきて、すごく奥が深いお話になりそうですね。ぜひ、がんばりやさんを膝カックンするドラマを楽しみにしていてください!
■高橋克実(朱雀又一郎役) コメント
まず、『無能の鷹』というタイトルから面白く、惹かれました。原作を拝見させていただき、そして台本を読んだのですが、今回、僕が演じる朱雀という部長……「当て書きですか?」というほど僕にそっくりで、久しぶりに台本で声を出して笑いました。
今の世の中にとってもマッチしているドラマですよね。昔と違い、常識にとらわれず、各々が持っている良いものや突出した個性を重視していいと思うんです。例えば声が大きいとか、とにかく元気! とか。世の中はそれを肯定していく、良い流れになってきていますが、その中で朱雀も、いろいろな場面に出会い、刺激を受けて変わっていく……僕もそうですが、歳をとっても、変わっていく必要ってありますよね。だからこそ、僕ら世代、若い世代、それぞれがいろいろなことを感じられる作品だと思います。
菜々緒さんはとにかく顔が小さい(笑)。今回、初共演ですが普段はとても接しやすい方なんです。お芝居をしていても自然体で、すぐに上司と部下の関係性になれました。これから撮影は進んでいきますが、居酒屋のシーンが楽しいらしいんです。でも、朱雀はその場にはいない……。ぜひ、僕も混ぜてほしい(笑)。いつか、ご一緒できればいいですね。ひとくくりにコメディではなく、とても深い作品だと思っています。ぜひご家族で視聴していただき、幅広い世代に楽しんでほしいです。
【編集部MEMO】
今作で主演を務める菜々緒は、1988年生まれ、埼玉県出身。2009年より本格的に芸能活動を始め、12年にフジテレビ『主に泣いています』でドラマ初出演。以降ドラマ、映画、雑誌、CM 等幅広く活躍中。近年は、曜ドラマ『オー! マイ・ボス! 恋は別冊で』、『TOKYO MER~走る緊急救命室~』、『ザ・トラベルナース』、『忍者に結婚は難しい』、映画『バイプレイヤーズ~もしも100人の名脇役が映画を作ったら~』、『怪物の木こり』など。