リスクモンスターは8月21日、第6回「世界に誇れる日本企業」調査結果を発表した。調査は2024年6月12日、20~69歳の男女1,000名を対象にインターネットで行われた。
世界に誇れる日本企業1位はトヨタ自動車、製造業がトップ20の過半数占める
第6回「世界に誇れる日本企業ランキング」の1位は「トヨタ自動車」(回答率46.2%)となった。次いで2位「ソニー」(同28.5%)、3位「任天堂」(同23.7%)、4位「パナソニック」(同22.9%)、5位「本田技研工業(ホンダ)」(同19.3%)、6位「日立製作所」(同17.0%)、7位「サントリー」(同16.8%)、8位「全日本空輸(ANA)」(同16.5%)、9位「キヤノン」(同16.4%)、10位「ブリヂストン」(同16.0%)と続いた。
2017年実施の「第5回世界に誇れる日本企業」調査から7年ぶりとなる今回の調査においても、1位と2位は前回調査と同様の結果となった。また、トップ5内の企業においては、順位の変動はあったが顔ぶれに変化はなく、トップ20内の企業のうち、16社は前回調査と同じ企業が並んでいる。前回順位から変動した企業をみると、2018年に前社長による事件で話題となった「日産自動車」(前回6位→今回17位)や、2024年に大規模なリストラを実施した「ヤマト運輸」(前回18位→今回47位)は大幅なランクダウンとなった。
トップ20にランクインした企業の業種としては、飲料品製造業や自動車製造業などの製造業が17社を占め、日本のモノづくりを担う製造業の存在感を示す結果となっている。また、製造業以外では、航空運輸業2社、コンビニエンスストア1社がランクインしている。
誇れるポイントは「技術力」「品質」を重視
世界に誇れる日本企業として重視するイメージを調査したところ、1位「技術力」(回答率48.1%)、2位「製品・商品の品質」(同39.4%)、3位「世界シェア」(同34.9%)となり、4位「安定性」(同29.0%)、5位「誠実さ」(同25.0%)が続いた。上位3項目は、性別や世代を問わず上位を占め、「技術力」や「製品・商品の品質」においては、高齢層ほど優れた技術や品質に対して誇りを感じている様子が表れている。
いずれも「製造業」が過半数を占めるほか、「航空運輸業」「総合商社」が名を連ねる
「世界的に知名度が高い」と思う企業を調査したところ、1位「トヨタ自動車」(回答率48.8%)、2位「ソニー」(同26.5%)、3位「任天堂」(同19.5%)、4位「パナソニック」(同19.3%)、5位「本田技研工業(ホンダ)」(同18.2%)となり、トップ5は総合ランキングと同様の順位となった。知名度ランキングトップ20のうち、総合ランキングトップ20にも名を連ねる企業は15社であり、総合ランキングのトップ20圏外からは、12位「ファーストリテイリング(ユニクロ)」(同10.5%)、17位「シャープ」(同9.0%)、18位「ヤマハ」(同8.5%)、19位「富士通」(同8.3%)、20位「ニコン」(同7.7%)の5社がランクインしている。「ファーストリテイリング(ユニクロ)」は、アパレル業界での世界売上高ランキング3位の実績を有し、「ヤマハ」は世界で指折りのピアノブランドに位置付けられ世界的なシェアを誇るなど、各業界で最先端を走る企業がランクインしている。
「製品やサービスの品質において世界に誇れる」と思う企業を調査したところ、1位「トヨタ自動車」(回答率38.9%)、2位「ソニー」(同18.6%)、3位「パナソニック」(同14.9%)、4位「任天堂」(同13.5%)、5位「本田技研工業(ホンダ)」(同12.1%)となり、トップ5内の順位に若干の入れ替わりがあるものの、総合ランキングと同じ顔ぶれとなった。品質ランキングでは、製造業がトップ20のうち19社を占めており、電気機器メーカー4社(ソニー、パナソニック、日立製作所、シャープ)、自動車メーカー3社(トヨタ自動車、本田技研工業(ホンダ)、日産自動車)、カメラメーカー3社(キヤノン、ニコン、富士フィルム)など、日本の製造業が有する技術力に対する信頼性が表れた結果となっている。
「組織力や経営体制が世界に誇れる」と思う企業を調査したところ、1位「トヨタ自動車」(回答率31.5%)から5位「本田技研工業(ホンダ)」(同5.5%)までのトップ5は、総合ランキングと同様の順位となったが、「トヨタ自動車」以外は回答率が10%未満であり、評価が分散している。総合ランキングのトップ20圏外からは、インターネット附随サービス業の「楽天」(7位、同4.0%)や通信業の「ソフトバンク」(16位、同3.2%)、総合商社の「伊藤忠商事」(14位、同3.3%)や「三菱商事」(18位、同3.1%)などが組織力ランキングの上位にランクインした。日本独自のビジネスである総合商社の強固な組織力や、カリスマ創業者を中心に2000年代に急成長を遂げたインターネット関連企業の経営に対する高い評価がうかがえる。