今年で10回目となる真夏のハンバーガーイベント「六本木グルメバーガーグランプリ」が開催中です! ハンバーガー探求家の松原好秀さんは同イベントを「極めて良質な食フェスである」と評していますが、そのココロは? 注目すべき参戦バーガー5品も聞きました。

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    ハンバーガー探求家が「六本木グルメバーガーグランプリ」を語ります!

六本木グルメバーガーグランプリとは?

開催中の「六本木グルメバーガーグランプリ 2024」は、六本木ヒルズと昨秋開業の麻布台ヒルズが舞台。21店のレストランが参加して10回目の記念大会を盛り上げています。会期は7月1日(月)~9月1日(日)の63日間!

年間を通じてさまざまなイベントが開催される六本木ヒルズですが、中でも「バーガーグランプリ」は、フード系の催しで最大集客を誇る大人気イベントです。スタートは2014年。途中、コロナ禍の2020年は歴代受賞作を復活販売する形式で実施されたため、"グランプリ"としては今年で10度目です。そんな節目を迎えた真夏の恒例企画もいよいよ終盤戦ですが、あらためて、その人気の秘密に迫ります。

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    六本木ヒルズのフード系イベントは枚挙にいとまがありませんが、「バーガーグランプリ」は最大集客を誇る人気イベントです

六本木グルメバーガーグランプリとは何か。それは「極めて良質な食フェスである」と評することができます。ベストな料理をより良いコンディションで食べられる――そんな好条件・好環境がバーガーグランプリには整っています。以下、詳しく見ていきましょう。

このイベントは特設会場に参加店が集まる「食フェス」のスタイルでなく、参加客が各店を回る「スタンプラリー」形式をとっています。つまり、会場は各店の店内。スポーツに例えれば「ホームゲーム」。それぞれの店が実力を遺憾なく発揮できるベストな環境です。屋外のフェスでの調理と違い、使い慣れたいつものキッチンでいつも通りの調理ができるので、"お祭り"仕様ではないベストコンディションな料理を提供できる点が店側・客側双方にとって最大のメリットでしょう。

たっぷり2カ月の長期開催なので、食べる客の側もムリに何軒もハシゴすることなく、常に体調を良好に保ちながら参加できます。予約できる店なら行列に並ぶ時間と体力の消費も避けられて、ラクに、快適にお目当てのバーガーと向き合えます。要らぬ負担の少ないイベントと言えるでしょう。

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    真夏の食フェスでありながら、炎天下に行列に並ぶといったような苦行に耐えなくて済むのも「六本木グルメバーガーグランプリ」の美点です

2部門で審査する理にかなった実施形態

殿堂入りのバーガーを除く25バーガーは、2つの部門に分かれてエントリーしています。ひとつは、普段から常にハンバーガーを提供している店のグランドメニューに載るバーガー。これを「レギュラーメニュー部門」と呼びます。もうひとつは、グランプリに合わせて各店が考えた期間限定販売のバーガー。こちらは「特別限定メニュー部門」。つまり、専門店が作る本格・王道なバーガーと、他ジャンルの店がそれぞれの技法を凝らして作る創作的なバーガーとを「分けて審査する」方式が初年の2014年から採用されています。これは実に先進的な、理にかなった審査法です。古典と新作を"ごっちゃ"にしない姿勢が見受けられます。

そして、このグランプリが単なる「創作バーガーコンテスト」に終わらない理由が、参加店の顔ぶれにあります。

「エーエス クラシックス ダイナー」のような都内を代表するバーガー専門店がある一方で、「ヒルズ ダル・マット」は西麻布の大人気イタリアン「プリマット」の姉妹店、「ラ ブリアンツァ」は6年連続ミシュラン ビブグルマン選出の名店。さらに韓国料理の「KOREAN BBQ 水剌間」、ベーカリーカフェの「ブリコラージュ ブレッド アンド カンパニー」など、近年話題の店も多数参加しています。そして、彼らが作るバーガーは、ハンバーガーである以前に「そもそも一皿の料理としておいしい」ものばかり。そこが六本木ヒルズのクオリティ!

今年はレギュラーメニュー部門に9品、特別限定メニュー部門に16品がエントリーしています。審査・投票するのはバーガーを食べた「あなた」――。

昨年までは投票用紙を投票箱へ投じる方式でしたが、今年から電子投票を導入しました。専用webページにアクセスすると、食べた店のバーガーを採点・投票できるシステムです。さらに「デジタルスタンプラリー」にもなっており、食べた店の数だけスタンプがもらえて、その数に応じて景品がもらえるという、食べ歩きの楽しみを何倍にも膨らませる好企画にグレードアップしています。

  • 六本木グルメバーガーグランプリの専用webページ

    店の所在地・バーガーの提供時間などがすべてがスマートフォンで確認できます

投票は「味」「インパクト(見た目)」「クリエイティビティ」の3項目を評価。その結果を集計してグランプリ(優勝店)を決めます。過去9回の結果はこちらです。

  • 六本木グルメバーガーグランプリの過去の優勝店舗一覧

    過去のグランプリ獲得店舗一覧

歴代優勝店は「リゴレット バーアンドグリル」(7回)、「37ステーキハウス & バー」(6回)、「エーエス クラシックス ダイナー」「バルバッコア」(2回)、「ヒルズ ダル・マット」(1回)の5店。「インパクト賞」「クリエイティビティ賞」は「バルバッコア」(4回)、「とんかつ 豚組食堂」「毛利 サルヴァトーレ クオモ」(各2回)、「TUSK(タスク)」「鐵ちゃん」(各1回)。なお、2019年の「バルバッコア」は「グランプリ」「インパクト」「クリエイティビティ」の3賞総ナメでした。

現在開催中の「六本木グルメバーガーグランプリ2024」は10回目の記念大会です。はたしてグランプリの行方は――次のページで注目すべきバーガー5つをご紹介します。