JR西日本と伊藤忠エネクスは23日、おもに岩徳線で運行する一部の営業列車を対象に、次世代バイオディーゼル燃料を100%使用した長期走行試験を実施すると発表した。9月3日から試験を開始し、2025年1月31日まで実施を予定している。

  • 岩徳線の普通列車はおもに岩国~徳山間で運行される

化石燃料である軽油を燃料として走行するディーゼル車両のカーボンニュートラルをめざす取組みとして、JR西日本は次世代バイオディーゼル燃料導入に向けた実証実験を開始している。2022年度にエンジン性能試験、2023年度に試運転での走行試験を実施し、結果が良好だったことから、2024年度は営業列車による長期走行試験を行う。

長期走行試験の実施にあたり、次世代バイオディーゼル燃料に伊藤忠エネクスが供給する燃料(食料と競合しない廃食油・廃動植物油等を原料として製造)を選定。おもに岩徳線で運行する一部の営業列車を対象に、次世代バイオディーゼル燃料を100%使用して運行し、長期的に使用した際の車両性能への影響を確認する。「Switch! SUSTAINABLE TRAIN」「次世代バイオディーゼル燃料運行車両」と記されたシールを車両の前面・側面に貼り付けて運行するとのこと。

今後の取組みとして、JR西日本は保有するディーゼル車両の燃料を次世代バイオディーゼル燃料へ100%置き換えることを目標に掲げており、2024年度の試験結果を踏まえ、2025年度以降の本導入をめざすとしている。