米Qualcommは8月20日(現地時間)、ミッドレンジデバイス向けとなる新チップセット「Snapdragon 7s Gen 3」を発表した。9月にXiaomiから最初の搭載製品が登場し、さらに今後数カ月中にRealme、Samsung、Sharpなどから搭載製品が登場する予定である。

SnapdragonのSセグメントは、コストパフォーマンスを重視しながら、今日のスマートフォンユーザーのニーズを満たす機能と性能を提供する。Snapdragon 7s Gen 3は7シリーズの技術を活用して、生成AI、モバイルゲームや高度な写真・ビデオ機能をより多くのスマートフォンユーザーにもたらす。

製造プロセスは4nmである。Kryo CPUは最大2.5GHzで動作する。Snapdragon 7s Gen 2と比べてパフォーマンスが約20%向上し、または消費電力が約45%削減され、よりシームレスなマルチタスク処理が可能である。Adreno GPUは最大40%パフォーマンスが向上している。全体的な消費電力は12%削減されるという。そして、これらとHexagonによるAI関連タスクの処理性能が30%以上の向上となっている。Baichuan-7B、Llama 2(1Bパラメータ)といった言語モデルを用いたオンデバイスの生成AI機能をサポートする。

ディスプレイは、FHD+解像度で144Hz駆動に対応。最大4K/60Hz駆動、HDR10およびHDR10+の外部ディスプレイもサポートする。

オーディオ面は、低遅延でクリアな音質を実現するSnapdragon Soundテクノロジーを搭載。スマートヘッドトラッキング機能を備えた空間オーディオに対応する。Qualcomm Aqstic Hi-Fi DACが優れた変換精度で歪みやノイズを抑え、モバイルデバイスに適した高品質なオーディオを提供する。

カメラ関連は、Spectra Triple 12-bit ISPによる高速な並列処理とスムーズなズーム機能で、写真とビデオの同時撮影を可能にする。ゼロシャッターラグの30FPSシングルカメラの最大解像度が64メガピクセルに引き上げられた。最大2億ピクセルの画像キャプチャ、4K HDRのキャプチャーに対応する。

通信機能は、Snapdragon 5GモデムとFastConnectを搭載しており、5G mmWaveおよびSub-6、Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.4をサポートする。