モトローラのスマートフォンが全世界でじわじわと存在感を高めています。日本でも価格と性能バランスに優れた「edge 50 Pro」「edge 50s Pro」を7月に発表、グローバルを見てもミドルレンジクラスの製品を数多くそろえています。そして最近話題の折りたたみモデルでも人気のメーカーになりつつあります。
edge 50 ProはチップセットにSnapdragon 7 Gen 3を搭載し、カメラは5,000万画素と高画質です。1,300万画素の超広角と1,000万画素の3倍望遠も搭載しているので、カメラ性能に不満が出ることは無さそう。特に暗い場所での撮影性能にも優れているので、夜間でも楽しく写真を撮ることができます。
またフロントカメラも5,000万画素と高画質なので、自撮りもより美しく鮮明に撮影できます。メインカメラ性能が高いものの、フロントカメラは1,300万画素といったスマートフォンも多くありますが、edge 50 Proはフロントにもメインと同じ高画質なカメラを搭載しています。
そして急速充電は125WのTurboPower充電に対応、4,500mAhのバッテリーをわずか19分で充電できます。充電器も小型なので、重いモバイルバッテリーを持ち運ばずに125W充電器をカバンの中に入れておけば、会社やカフェなど電源のある所で瞬時に充電を完了できます。
他にもAIを使った壁紙の自動生成など最近のトレンドに乗った機能も搭載しています。さらにモトローラのスマートフォンならではの機能ともいえる、本体を振ったりひねったりする動きでアプリ動作などを行えるMotoアクションにも対応します。このMotoアクションはグローバル市場でも人気の機能。片手がふさがっていても本体を持った手首を2回ひねるとカメラが起動するなど、利用者は多いといいます。
性能もよく操作性も高いedge 50 Proですが、グローバルではモトローラ人気をさらに高める新製品も登場しました。折りたたみ式の「razr 50 ultra」と「razr 50」の2製品です。
この2つのモデルは2023年に日本でも発売された「razr 40 ultra」と「razr 40」のアップグレードモデルです。razr 50 ultraは外画面のサイズが3.6インチから4インチへと大型化。写真や動画を見たり、SNSのタイムラインも楽に表示できます。一方razr 50はrazr 40 ultra相当の3.6インチ画面を搭載。どちらのモデルも閉じたままアプリが使えるわけです。さらに背面はレザー風仕上げで高級感も増しました。
razr 50 ultraはカメラが5,000万画素2つと性能も高まり、一般的なスマートフォン代わりにも十分なりうるモデルとなっています。このように本体を折り曲げて机の上に置けば三脚不要で写真が撮れますし、外側の大型画面でプレビューを見ながら撮影できるわけです。
このrazrシリーズはモトローラのブランド力を高めるモデルでもあり、グローバルでも販売されていることか知名度も上昇しています。調査会社カウンターポイントのデータによると、2024年第1四半期の世界の折りたたみスマートフォン出荷台数で、モトローラは4位。razrの名前が世界各国で知られていることから販売も好調なのでしょう。なお3位のHONORとの差はあまりなく、同社は中国での販売量がかなり多いと見られています。また1位のファーウェイも販売先の大半は中国です。つまりそれ以外の市場で見れば、モトローラはサムスンに次ぐ折りたたみ2位であり、折りたたみスマートフォンの代表メーカーでもあるわけです。
モトローラは新興国では低価格なエントリーモデルも数多く出していますが、価格勝負の製品は競争が厳しく、各メーカーとも次々と新製品を投入することで消耗戦を続けています。しかし同じブランドの中で魅力的なハイエンドモデルがあれば、ブランドの魅力をアピールできるわけです。日本でもモトローラのスマートフォン人気は高まりつつありますが、折りたたみモデルを投入することで魅力あるメーカーとしての存在感も示してほしいもの。幸いなことに2024年はnubiaから低価格な折りたたみスマートフォンも出てくるなど、日本市場でも折りたたみモデルに対する認知度は上がりつつあります。razr 50 ultraとrazr 50の日本投入も待ち遠しいものです。