女優の趣里が、10月スタートのカンテレ・フジテレビ系ドラマ『モンスター』で主演を務めることが20日に明らかになった。趣里にとってゴールデン・プライム帯連続ドラマ初主演となる。

  • 趣里=カンテレ提供

■趣里主演、異色のリーガル・エンターテインメント『モンスター』

本作は、常識にとらわれず、感情を排除して相手と向き合う得体の知れないモンスター弁護士・神波亮子が、時に法が追いついていない令和ならではのさまざまな問題と向き合い、まるでゲームのように法廷闘争に立ち向かう、異色のリーガル・エンターテインメント。物事の本質を見抜き、独自の解釈のもと裁判を掻き回す型破りな“モンスター”だからこそ、人間が訳もなく悪意に満ちてしまう、“モンスター”になる瞬間を見逃さず、冷静に事件を解決に導き、周囲の価値観を覆しながら影響を与えていく。

脚本は、『救命病棟24時』『ナースのお仕事』『A LIFE~愛しき人~』『6秒間の軌跡』などを手掛けた橋部敦子氏が担当。『僕の生きる道』(カンテレ・フジテレビ系)ほか“僕シリーズ3部作”で監督を務めた三宅喜重氏と再タッグを組むことにも注目だ。

主人公の亮子は、幼い時に母親を亡くして以来、父親と二人で暮らしてきた。ずば抜けた才能と、裁判傍聴による莫大な知識を備えていた彼女は、高校3年生で司法試験に一発合格。しかしその後、父が突然失踪し、亮子はその理由をなぜか追求することはなく、法曹界にも進まない選択をする。そして2024年。彼女はひょんなことから弁護士として働くことを決め、ある法律事務所へ。ゲーム好きであった彼女は裁判もゲーム感覚で、勝つことは当たり前。勝つためなら手段を選ばず、一見不可解な行動をとったり、相手が目を背けたくなる真実も躊躇することなく突きつける。そして、ハラスメントやルッキズム、生殖医療など、現代が抱えるさまざまな問題にも臆することなく挑み、彼女独自の答えを導き出していく。

『3年B組金八先生ファイナル』(11年・TBS)で、俳優デビューした趣里。18年公開の映画『生きてるだけで、愛。』で、日本アカデミー賞・新人俳優賞、日本映画プロフェッショナル大賞・主演女優賞を受賞。今年3月まで放送されたNHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』でヒロイン・スズ子を演じ、主題歌「ハッピー☆ブギ」も担当、大きな話題に。現在放送中のドラマ『ブラックペアン シーズン2』(TBS)では、クールな看護師“猫田”を演じている。

■主演・趣里 コメント

最初にお話を聞いたときは、「ワッ! 弁護士! と思いました(笑)。演じさせていただく神波亮子は、少し変わったキャラクターの弁護士です。楽しみでもあり、すごく身が引き締まる思いでもあり……心して演じさせていただこうと思いました。脚本を読んでみて、「えっ……? って、なる瞬間があって、衝撃でした。エンターテインメントとしてとても面白く、最後の1秒まで見逃せないと思います。タイトルにもあるように、人間は誰しも「モンスター」になる可能性がある。毎話考えさせられる深いテーマも魅力的です。また、純粋にゲーム感覚で裁判を楽しんでいく、亮子の姿、あぶり出される人間模様をぜひ味わっていただきたいなと思います。

■脚本・橋部敦子氏 コメント

私にとって今回が初めてとなるリーガルドラマの執筆は、一直線には進まず、蛇行しながら進めて来ました。現実世界には、人間には、得体の知れない何かが潜んでいます。その何かは、不気味に大きく姿を現すこともあれば、ほんの一瞬姿を現し、ほとんどの人に気づかれないまま通り過ぎてしまうこともあります。そんな何かを捉える主人公・神波亮子の目には何が視えているのか、何を観させるのか、ひたすら考える毎日です。そして、神波亮子を趣里さんに演じていただけることはこの上ない喜びとなっています。

趣里さんをはじめとする素敵なキャストの皆さん、三宅監督率いる力強いスタッフの皆さんとともに、このチームならではのリーガルドラマをお届けします!

■プロデューサー・加藤春佳氏 コメント

「亮子は法律を上から見ているんです」脚本の橋部敦子さんがそう主人公を語った時、自分にはなかった角度の思考に「ほう!」と驚いたことを今でも鮮明に覚えています。昨今、数々の弁護士ドラマがある中で、このドラマで描かれるのは勝利を勝ち取るだけでなく、勝利のその先を見つめている一見不可解な弁護士です。

そんな主人公・神波亮子を演じてくださるのは趣里さん。クランクインを迎えるまでの日々の中で、亮子という難解な役を着実にご自身の中に落とし込んでくださっており、趣里さんが亮子になる瞬間が楽しみでなりません。

毎話、私たちの中にある価値観や概念を問答無用で覆し、目から鱗な答えを導き出す亮子にいつのまにか皆さんが虜になってしまうのではないかとワクワクしています! 毎週月曜10時から、亮子に心揺さぶられる夜を共に過ごしましょう!

【編集部MEMO】
橋部敦子氏の脚本×カンテレドラマは、『僕の生きる道』、『僕と彼女と彼女の生きる道』、『僕の歩く道』、『僕らは奇跡でできている』に続き、5作目となる。