女優の生田絵梨花が主演を務めるABCテレビ・テレビ朝日系ドラマ『素晴らしき哉、先生!』(毎週日曜22:00~)が18日にスタートする。 生田が地上波連続ドラマ初主演を務めるオリジナルの今作は、不本意にも担任を持たされ、辞め時を逸してしまった2年目の高校教師・笹岡りおが、なんだかんだ生徒のために奮闘を続ける中で人間として変ぼうを遂げていく成長物語。過酷な教師の実情を題材にしつつも、新米教師と生徒との心温まるエピソードを積み重ね、“先生たちへの応援歌”となるようなドラマを目指す。
初回放送を前に、生田が教師の役作りを深めるため、現役教師たちに学校のリアルを直撃。ABCテレビの北村真平アナウンサーとともに、今年、教員基礎コースが設置された千葉県立国府台高等学校を訪問し、教師のやりがいや苦労についてクロストークを繰り広げた。(動画は一部TVerでも配信中)
教師同士でジェネレーションギャップを感じることは?
生田:本日はいろいろとお話をおうかがいできればと思っております。よろしくお願いします。緊張しますね!
北村アナ:先生方も緊張されていると思います。
宇田川先生:ガチガチです(笑)。
北村アナ:生田さん演じる新米教師のりおは2年目の“Z世代”ということで、教職現場にはいろいろな世代の教師がいらっしゃると思いますが、ジェネレーションギャップを感じることはありますか。
宇田川先生:最近はパソコンやタブレットなどの情報機器を使ったり、データでやりとりしたりと、ICT教育が始まっています。僕たちは幼い頃から触れる機会が多かったのですんなりとできたのですが、苦手な諸先輩方もやはりいるので、浸透するのに時間がかかるのかなと。
北村アナ:ベテラン教師の皆さまにとっては、変化していく環境にその都度対応していく大変さがあるのではないでしょうか。
本間先生:そうですね、でも若い先生が講師となって親切に教えてくださるので(笑)。変化が起こるたびに間違いなく良くなっていることもあり、得意な先生を師と仰いで、頑張ってついていくだけです。
山本先生:私が世代の違いを感じるのは、好きな音楽の話とか、他愛もない会話をしているときぐらい(笑)。生徒への思いにジェネレーションギャップを感じることはありません。
教師をやめたいと思ったことや苦労は?
生田:今作では過酷な教師の実情も描いているのですが、皆さんが教師をやめたいと思ったことや、大変だなと感じていることを教えてください。
本間先生:つらいことがあったとき、先輩教員に相談したら「やめてもいいんじゃない? いつでもやめられるんだよ」と言われたことがあって。いつでもやめられるからこそ、もう少し頑張ってみようかな、という思いでここまで続けられています。
生田:先生方でそんな応援の言葉を掛け合っているんですね。「続けてみよう」の積み重ねが今に続いているのがすごいです。
山本先生:私は、生徒によって考えていることがバラバラなので、会話の中で「この子の場合は、こう対応したほうが本人のためになるな」と気付いたり考えたりするのが大変だなと感じます。あとは、教科の知識がまだまだなので、自分でも日々勉強をしながら生徒に教えていく難しさがあります。
生田:生徒との向き合い方が難しいと感じる瞬間もありますか。
山本先生:やっぱり人間である以上、自分と相手の思っていることが全然違ったりするので、「そんなふうに考えていたんだ」と汲み取るのに苦労します。ただ、理解できるまで話をするようにしているので、時間はかかりますが、教師のやりがいでもありますね。
生田:私も新米教師役を演じていて、生徒たちとは年齢が近いので、近い距離になれるけど友達ではないし、教壇にどう立っていればいいんだろうと悩むことがあって。皆さんが生徒と接するときに心がけていることがあれば教えてください。
山本先生:今年は担任を務めているので、クラスの様子をよく見るようにして、ホームルームのあとの掃除の時間も教室にいたりと、なるべく多くの時間、関われるようにしています。私も年齢が近い分、友達のように話してくる生徒もいるのですが、厳しくすべきところは厳しくしているので、線引きはできているのかなと。
生田:自分が注意した分、間違っていてはいけない、自分が正しくいなければいけないと、プレッシャーを感じることもあるんでしょうか。
山本先生:間違ったこと言ってないかな、と不安はあります。でも、私が言ったことを信じて実行してくれた生徒たちを見ていると、正しく伝えられたのかな、といつも実感できます。