報道で聞く最近の詐欺の手口は、「手を変え品を変え」という表現がピッタリ。まず思い浮かぶのは高齢者狙いの特殊詐欺かもしれませんが、スマートフォンにも電話番号という外部からアクセスしやすい窓口もあります。実際、性別や年齢層などお構いなしにアプローチしてきているのでは? という数撃ちゃ当たる方式もあるようです。
近頃、国外からの発信と思しき電話があったという報告を耳にします。国際電話は国番号から始まる電話番号が表示されるため、「+1」であればアメリカかカナダ、イギリスであれば「+44」などと、どの国・地域から発信されたかがわかります。
ポイントは「+1」に続く番号です。アメリカの場合、日本の固定電話の市外局番(東京は03、横浜は045)のように、地域ごとに割り振られるエリアコードが携帯電話番号にも使用されているため、+1に続けてワシントンDCであれば202、808であればハワイ州などとある程度の推測が可能です。
しかし、例外的なエリアコードも存在します。そのひとつが「500」、UPT(Universal Personal Telecommunication)と呼ばれる番号体系で、特定の地域に紐づいていません。ということは、ごく一般的でありふれた電話番号ではなさそうです。
実際、うっかり「+1(500)」から始まる着信に応答したところ、ダイヤルを指示する自動音声が流れるなど明らかに不審な対応があったという報告があります。電話を折返すと高額な電話料金が発生するなどの被害を受けかねないため、そのような番号からの着信があっても応答してはいけません。徹底的にスルーして、誤ダイヤルを防ぐため着信履歴も削除しておきましょう。