米Appleは8月1日(現地時間)、同社2024年度第3四半期(2024年4〜6月)決算を発表した。ほとんど製品カテゴリーでアナリストの予想を上回り、2四半期ぶりの増収増益を達成した。
4〜6月期の売上高は857億7700万ドル(前年同期比5%増)、純利益は214億4800万ドル(同8%増)、売上総利益率46.3%であった。希薄化後の1株あたり利益は1.40ドル。市場予想の平均は、売上高845億3000万ドル、1株利益1.35ドル、売上総利益率46.1%であり、全ての指標で予想を上回る結果となった。
4〜6月期にAppleは、5月にM4搭載「iPad Pro」、M2搭載の11インチ/13インチの「iPad Air」、さらに「Final Cut Pro」と「Logic Pro」のアップデートを発表した。また、iPhoneのタッチ決済の提供を日本に拡大。6月28日には、日本、中国、香港、シンガポールで「Apple Vision Pro」の販売を開始した。以下は製品カテゴリー別の売上高(増減は前年同期比)。
- iPhone:売上高392億9600万ドル(1%減:売上高全体の46%)
- Mac:売上高70億900万ドル(3%増:売上高全体の8%)
- iPad:売上高71億6200万ドル(24%増:売上高全体の8%)
- ウェアラブル/Home/アクセサリ:売上高80億9700万ドル(2%減:売上高全体の9%)
- サービス:売上高242億1300万ドル(14%増:売上高全体の28%)
スマートフォン市場は景気減速の影響からの回復途上にある。iPhoneは中国市場で苦戦し、前期に続くマイナスとなったが、市場予想(388億1000万ドル)は上回った。二桁の成長を継続するサービスが4〜6月期も14%の伸びとなり、売上高全体に占めるiPhoneの割合が46%に縮小した。
長期低迷が続いていたiPadは、iPad ProとiPad Airの新製品発売の効果で24%増となった。CEOのティム・クック氏によると、今でもiPad購入者の約半数は初めての購入者であり、新規購入者の割合の高さはタブレット市場がまだ飽和していないことを示唆していると述べた。ウェアラブル/Home/アクセサリは2%減だったが、Apple Watchも3分の2が新規購入者であり、成長の余地が残されている状況である。
地域別では、中国のみ売上高147億2800万ドルで前年同期比7%減と減少した。他の地域では売上を伸ばしており、日本は50億9700万ドルで同6%増だった。