写真家・小川義文氏が監修する「花の写真グループ展」開催|美しさを写真化・言語化する

自動車写真の第一人者としてコマーシャルや雑誌などで長年にわたり活躍する小川義文氏が、自身が培ってきた知見をもとにアマチュア写真家の育成に取り組んでいることをご存じだろうか。

【画像】小川義文氏が写す美しい花、そして「小川メソッド」を学んだアマチュア写真家の作品(写真4点)

メンバーがプロと同じ経験を積み、レベルの高い知識を習得しかつ応用できるようになることを目指した、小川氏が監修する「アマチュア写真家育成プログラム」。「5分で生けて、コンデジで撮る」をコンセプトに、2014年12月に発売した花の写真集「MOMENT OF TRUTH」をきっかけとして始まった「花の写真グループ展」は、これまで9年にわたり開催され、写真の基本と言われる「光と影」を見極める基準、すなわち「半逆光」を捉える小川メソッドを繰り返しレクチャーすることで、多くの人がハイアマチュアの領域へと育っていった。

今年で10年目という節目を迎えた「花の写真グループ展」は、世界のクリエイターから「写真家の聖地」として認知されている代官山ヒルサイドテラスのメイン会場「ヒルサイドフォーラム」での開催となる。作品を鑑賞してもらう喜びを知る「写真の使命」、写真表現を伝えるという「写真の本質」を楽しむにはこれ以上ない舞台であることは間違いない。

今回のグループ展に向けて、2023年の9月から毎月ワークショップが開催された。小川氏が、写真と花の好きなアマチュア写真家のメンバー全員とマンツーマンで向き合い、どのような花写真を撮り、作品に仕上げていくかを言語化することにより、表現を明確にしていく。そのプロセスを大切にし、何を表現したいのか、その思いや狙い、なぜそうなのかという背景などを客観視することで、来場者に鑑賞していただく時に各自の花ストーリーを自身の言葉で語ることが可能になるのだという。

また、ハウススタジオを借り切っての撮影会や大型バスをチャーターしてローズガーデンを訪れる屋外撮影会、プロラボとの提携で作品に最適な写真用紙を選択するプリントワークショップなど、アマチュア写真家にとって、なかなか経験のできないプログラムであることも特筆すべき点である。

写真展のテーマは「美花選」。これは、18世紀のフランス王妃、マリー・アントワネットに仕えたベルギー生まれのフランス人宮廷画家、ピエール=ジョゼフ・ルドゥーテの作品集「美花選」という花の画集にインスピレーションを得たものだ。今回のグループ展では、この作品集のように花や植物の美を印象深くとらえ、構図と色彩も秀逸なメンバー32名それぞれの「美花選」を写し撮った多彩な作品を見ることができる。五感に訴える美しさを切り取り写真化、言語化された、アマチュアとは思えないクオリティ高い作品をぜひ楽しんでいただきたい。

写真家・小川義文監修 アマチュア写真家育成プログラム

第10回 「花の写真グループ展」

日程:2024年8月28日(水)~9月1日(日)11:00〜19:00

会場:代官山ヒルサイドテラス ヒルサイドフォーラム

   150-0033 東京都渋谷区猿楽町18-8

入場料:無料

https://www.tokyodays.jp/