江原啓之「女性の体にどれほどの負担がかかるのか、ご主人は分かっていないのでしょうか?」不妊治療に悩む相談者に届けた言葉とは?
スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。

7月28日(日)の放送では、リスナーから届いたさまざまな相談に、江原がアドバイスを送りました。

江原啓之

<リスナーからの相談>

現在、不妊治療中です。私はもともと不妊治療までしたいとは思っていませんでしたが、夫の希望で人工授精までしました。私にとってはとてもつらく、もうやめたいです。これ以上のステップアップもしたくありません。

しかし、夫が納得してくれません。「せめて1ヵ月でいいから休みたい」と伝えても、受け入れてもらえませんでした。心ない言葉も投げつけられ、何も治療負担のない夫から治療の話をされると、生贄に差し出されているように感じてしまいます。離婚も考えてしまいます。治療をやめたいと思う私は、ワガママなのでしょうか。

<江原からの回答>

まず、お子さんを持ちたい意味、その理由は何かを考えましょう。ご夫婦あってのお子さんであるのにもかかわらず、これでは“お子さんを望むという気持ち”を中心に夫婦が成り立っているように感じてしまいます。

不妊治療がどれだけ女性の体に負担がかかるのか、ご主人は分かっていないのでしょうか? ご主人はご主人できっと、治療に伴う経済的な負担のことを考えているのかもしれませんね。不妊治療はお金がかかりますので、相談者さんの「そこまでして……」という気持ちもよく分かります。

でも、それって本当にご主人の気持ちなのでしょうか? それとも親御さんから「孫は?」と言われ続けているから、ご主人もそうした対応になっているのでしょうか。相談者さんもはっきり決めなくてはいけません。

要するに夫婦というものが中心であって、そこに子どもが加わるというのが望ましいです。不妊治療を強いられて「生贄のようだ」と思うくらいであれば、ご主人がなぜそこまで子どもを欲しがるのか理由を聞き、それに自分も納得できないとダメですよね。この状態のままお子さんが生まれたとしても、お子さんがかわいそうですし、ぜったいに歪(ひずみ)ができます。

私はよく、「物質的価値観」と「魂の価値観」の2つがあると話しています。「跡取りが必要だ」という考えや、おじいちゃん・おばあちゃんがよく言う「孫が欲しい」というものは、子どもを何か物のように考えている「物質的価値観」です。「あのバッグが欲しい」という考えと一緒で、子どものことを考えていませんよね。“自分のための”付属品として、子どもを欲しがっているだけです。

そうではなく、本当に子どもを育んでいきたい、子どもが好きだから育てたいというのなら、里親になる・養子を迎えるなどの形もありますよ。この世の中には、子のない親、親のない子がいます。お腹を痛めて産んだわけではないかもしれないけれど、自分の家に子を迎えるということは、それは産んだと同じなんですよ。お子さんだってごまんといるなかで、その子が家に来てくれたということは、神様から与えられた縁なんです。

だから相談者さんは離婚を考える前に、まずはご主人にそこを聞いてみてください。「物質的価値観」で子どもを欲しがっているだけなのだったら、相談者さんが望むなら離婚もアリだと思います。まだまだお若いのですから、別の人生もあります。

しかし、「養子でもいい」「子どもを育てたい」と言われたのなら、協力し合うのも道かもしれません。

「魂の家族」という視点で考えてみたら、苦労や不幸ばかり考えているようではいけません。子どものことでは幸せを求めていかないと。

そして、子どもを持てば、病気や事故など、いろいろあります。どんなときでも、子どもを愛せますか? 物質的価値観で考えれば、「病気の子はいらない」「ケガをした子はいらない」という考えになっちゃうでしょう。魂、命、そして“みんな家族である”という視点を忘れないでほしいなと思います。

奥迫協子、江原啓之

●江原啓之 今夜の格言

「いのち万歳! 人生万歳!」

<番組概要>

番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り

放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55

出演者:江原啓之、奥迫協子