米Microsoftは7月30日(現地時間)、2024年度第4四半期(2024年4〜6月)決算を発表した。6四半期連続の増収増益を達成し、売上高・利益ともアナリストの予想平均を上回った。しかし、AI分野が注目される中、インテリジェント・クラウド事業の成長が鈍化し、売上高がアナリストの予想を下回り、時間外取引において同社の株価は下落した。

4〜6月期の売上高は前年同期比15%増の647億2700万ドル。純利益は同10%増の220億3600万ドルだった。1株利益は2.95ドル。市場予想は売上高643億9000万ドル、1株利益2.93ドルだった。以下は事業部門別の売上高。

More Personal Computing

売上高159億ドルで、前年同期比14%増だった。PC市場は堅調に推移しており、Windows OEMの売上高は同4%増。Microsoft 365への強い需要により、Windows Commercial製品およびクラウドサービスが同11%増だった。

Surfaceを含むデバイスは前年同期比11%減。Microsoftは5月にCopilot+ PCモデルの「Surface Pro」と「Surface Laptop」を発表し、6月18日に販売を開始した。それらの売れ行きが業績に本格的に現れるのは7〜9月期からになる。

ゲーミング事業は前年同期比44%増だった。Xboxコンテンツ/サービスの売上高が同61%増(58ポイントはActivision Blizzard買収による上昇)、Xboxハードウェアは同42%減だった。

Intelligent Cloud

売上高285億2000万ドル(前年同期比19%増)だった。サーバー製品およびクラウドサービスは同21%増。Azureおよび他のクラウドサービスは同29%増で、そのうち8ポイントがAIサービスによる増加だった。

4〜6月期は売上高がアナリスト予想(286億8000万ドル)を下回ったが、AI需要は依然として強く、AzureのAIサービスのキャパシティが不足している。2025会計年度の後半には、インフラ投資の効果でAzureの成長が加速すると見込んでいる。

Productivity and Business Processes

売上高203億2000万ドルで前年同期比11%増だった。

コマーシャル向けOffice製品/クラウドサービスの売上高は前年同期比12%増。Office 365のコマーシャルシート数が7%増加し、売上高が同13%増だった。中小ビジネスからの売上が増え、さらに1ユーザーあたりの売上が上昇した。コンシューマ向けOffice製品/クラウドサービスは同3%増。コンシューマ向けMicrosoft 365の契約者数は8250万人、前期から170万人の増加。

Dynamics製品およびクラウドサービスは、売上高が前年同期比16%増。Dynamics 365は同19%増だった。

LinkedInの売上高は前年同期比10%増。LinkedInセッションは同13%の増加、エンゲージメントが過去最高だった。