日本リカバリー協会は6月27日「ココロの体力測定2024」のデータを活用し、産前産後の女性のストレスや疲労度合、身体の悩みなどの状況を整理した結果を発表する。同調査は2024年4月25日~5月30日、全国10万人の男女(20~79歳の男女各5万人)を対象にインターネットで実施した。
まず、女性のストレス状況を全体と産後期で比較すると、産後期では「高ストレス者」が19.2%、「高ストレス者予備軍」が29.4%となり、48.6%が高ストレスもしくは予備軍という結果となった。これは女性全体の1.25倍となっている。
また、女性全体のストレス状況を経年比較すると、高ストレス者は2021年14.5%、2023年14.7%、2024年16.3%と、微増する結果となった。女性全体でストレスを抱えている人が増えていることが分かった。
※本データでは、ストレス値で、77点以上を高ストレス者、63点以上を高ストレス予備軍としている。
次に、女性の疲労状況をみると、疲れている人(高頻度+低頻度)を合わせると91.5%となり、産後女性の9割以上が疲れている状況だと分かった。
また、女性全体と産後期で比較すると、産後期では「疲れている人(高頻度)」が56.4%となり、女性全体の41.3%と比べ1.37倍という結果となった。出産後の育児や睡眠不足など環境変化によるストレスも問題とされていつが、身体が回復していない産後リカバリー期は身体の疲れも課題であることが分かった。
女性全体の疲労状況を経年比較すると、疲れている人(高頻度)は2021年39.3%、2023年40.0%、2024年41.3%と、年々増加する結果となった。
産後期女性の身体の悩みで最も多いのが、「首や肩の凝り」56.7%、次いで「腰痛」49.9%という結果となった。女性全体と比較し、特に増加率が高いものは、「腰痛」が1.64倍、「よく眠れない」1.49倍、「首や肩の凝り」が1.45倍となった。
女性全体の身体の悩みを経年比較すると、「首や肩の凝り」は2021年40.0%から2024年は39.2%となり、唯一微減する項目となった。一方、「身体の痛み」は1.19倍、「動悸や息切れ」は1.17倍、「めまい」は1.19倍へと増加する結果となった。
女性全体の身体の悩みを人口換算し、2021年と2024年を比較すると、「よく眠れない」105.2万人増、「頭痛」101.2万人増、「身体の痛み」が110.9万人増という結果となった。