河出書房新社は、列車の運行に欠かせないダイヤの成り立ちからその作り方、その分野で働く人々などを解説する書籍『鉄道ダイヤ探究読本』(四六判224ページ、定価1,595円)を7月24日に発売した。

  • 著者作成の根室本線のダイヤ

鉄道ダイヤとは、運行する線区ごとに24時間の全列車の運転を横長の紙に書き表した図表(列車運行図表)を指す。縦軸に駅名、横軸に1分刻みの時刻などの目盛りがあり、列車ごとに各駅の到着・出発・通過の時刻を線で結ぶ。列車線、または「スジ」と呼ばれるこの線を見れば、あらゆる運転状況がつかめるようになっている。

『鉄道ダイヤ探究読本』は、この「鉄道ダイヤ」を通して、自社の遅延を他社へ波及させない手法、特定の列車への乗客集中を防ぐ方法、利用者を「待たされている気」にさせない工夫、輸送力の増強が一筋縄ではいかない理由など、鉄道にまつわるさまざまな疑問を解き明かす。

  • 鉄道ダイヤを一から解説

  • 鉄道ダイヤに関するさまざまな疑問を解き明かす

  • 『鉄道ダイヤ探究読本』表紙

著者の井上孝司氏が作成したダイヤグラムも掲載。使いやすいダイヤと使いにくいダイヤの違い、ダイヤ乱れが発生する理由、遅れを取り戻してダイヤを回復させる方法など、興味深い話題を紹介している。