現在放送中のTBS系金曜ドラマ『笑うマトリョーシカ』(毎週金曜22:00~)で、玉山鉄二扮する鈴木俊哉の学生時代を西山潤が演じている。SNSでは「似ている」「そっくり」と話題の呼んでいる鈴木役の2人。西山にインタビューし、演じる際に意識していることや反響について話を聞いた。

  • 西山潤

    西山潤 撮影:蔦野裕

早見和真氏の同名小説を原作とする本作は、主人公の新聞記者・道上香苗(水川あさみ)が、若き人気政治家・清家一郎(櫻井翔)とその秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二)を取り巻く黒い闇を追うヒューマン政治サスペンス。

清家と鈴木の謎めいた過去やルーツにつながる回想シーンも重要なパートとして描かれており、清家の学生時代を青木柚、鈴木の学生時代を西山潤、渡辺大演じる清家の後援会会長・佐々木光一の学生時代を濱尾ノリタカが務めている。

SNSでは、鈴木演じる玉山と、鈴木の学生時代を演じる西山について「玉山鉄二と西山潤そっくり」「西山潤→玉山鉄二 違和感なし 素晴らしいキャスティング」「玉山鉄二と西山潤はマジで似てるよ…見つけた人偉い」「鈴木俊哉役のおふたりともほんとに似てる!」と絶賛の声が相次いでいる。

鈴木は、顔合わせの時に玉山から「清家に対する鈴木のリアクションをこういう風に統一したい」という話があり、清家に対する反応を2人でそろえていると教えてくれたが、その内容は「企業秘密です(笑)」と放送中ということもあって明かさず。

  • 写真左:学生時代の鈴木俊哉役・西山潤、清家一郎役・青木柚、佐々木光一役・濱尾ノリタカ(左から) 写真右:鈴木俊哉役の玉山鉄二 (C)TBS

また、玉山の出演シーンを見学し、それを自身の芝居に生かしたと語る。

「執務室での清家と鈴木2人のシーンなどを見させていただき、玉山さんの印象的な目力や声のトーンなど、玉山さんが鈴木を演じる上での癖を探ろうと思って、1日中玉山さんをじっと見ていました。うれしかったのは、自分が考えていた鈴木俊哉像と、玉山さん演じる鈴木俊哉の方向性がすごく合っているなと思えたことで、安心しました」

特に目線にこだわって演じているという。

「玉山さんは真っすぐというより少し下から見ていて、その雰囲気を真似しようと思って意識しています。でも毎回そうではなく、普段は下から見るけれど、大事なことを言うときは逆にそうではないという風にしてみたり、自分の中で一個一個考えながら演じていて、個人的にすごく楽しみながらやっています」

鈴木俊哉像をどのように捉えているのか尋ねると、「自己実現」という言葉を大切にしていると説明する。

「鈴木はお父さんのBG株事件をきっかけに自分の夢も無理になり、でも清家と出会って、自己実現のための道具ではないですが、それを軸に人生が変わっていく。監督からも自己実現のための清家ということは聞いていたので、そこはずっと意識しています」

もう一つ、「執着」も大事にしているという。

「原作の中にも執着という言葉が出てくるのですが、その執着がどういう結果を生むのか。今回だと、みんなが清家に執着するけど、その理由って何なんだろう、清家の魅力は何なんだろうというのを、自己実現というワードを軸に考えています」