米OpenAIは7月25日(現地時間)、AI検索「SearchGPT」を発表した。
SearchGPTは、OpenAIが取り組んでいるAI検索機能の一時的なプロトタイプであり、少数のユーザーとパブリッシャーに公開して、フィードバックを収集する。SearchGPTのサイトで、テストプログラムへの参加希望者のウェイティングリストへのサインアップを受け付けている。
AI検索はユーザーの検索に対して、キーワードに関連するページのリンクリストを返すのではなく、それらから情報を収集し、整理して、回答となるコンテンツを生成する。従来のWeb検索のように結果に並ぶページを開いて回答を探す必要がなく、求める情報をより迅速かつ容易に見つけることが可能である。
SearchGPTは、ユーザーに「What are you looking for?」(何を探していますか?)と尋ねる大きな入力ボックスから始まる。
OpenAIの例示では、「Music festivals in Boone North Caroline in august」(8月のノースカロライナ州ブーンでの音楽フェスティバル)という検索に対し、8月に予定されているフェスティバルをリストアップし、それぞれに簡潔な説明と、フェスティバルのWebページや会場のWebページ、Wikipediaページなどへのリンクを付した回答を生成している。
サイドバーの「Sources」アイコンをクリックすると、情報ソースのWebサイトのリストが表示される。
さらに「Is the Jones House one family friendly?」 (ジョーンズハウスはファミリー向けでしょうか?)とフォローアップの質問をすると、ジョーンズハウスが家族で楽しめる理由をまとめた回答を表示する。
GoogleやMicrosoftのAI検索が従来のWeb検索と組み合わせたアプローチを採用しているのに対し、SearchGPTではユーザーがSourcesアイコンをクリックするまで関連ページのリストは表示されない。より対話を重んじた検索体験になっている。OpenAIは「Webからのリアルタイムの情報とともに、我々のモデルの対話能力を強化することで、ユーザーが探しているものをすばやく、簡単に見つけられると考えている」と述べている。
回答を生成するAI検索では、ソースから得る情報に回答の質が左右される。この情報収集が新たな論争を引き起こしており、例えば6月に、ForbesはAI検索スタートアップPerplexityが同社の著作権を侵害していると非難した。
OpenAIは、SearchGPTが様々なパブリッシャーとのパートナーシップで開発されていることを強調している。SearchGPTでは、ユーザーがパブリッシャーとつながることができるよう、対話の中で引用を目立たせ、リンクを張ることで、ユーザーが探している情報を提供するパブリッシャーへと導く。また、パブリッシャーがSearchGPTでの表示方法を管理する手段も用意している。
SearchGPTは、一時的なプロトタイプであり、製品ではないが、「将来的にこれらの機能の最良の部分をChatGPTに直接統合する予定である」としてる。