ChillStackは2024年7月17日、経理担当者を対象に「会社の経費精算に関するアンケート」を実施しその結果を発表した。同調査は6月28日、従業員数50名以上の企業の経理担当者200名を対象にインターネットで実施した。
社員の立替経費精算において、不正のリスクがあると考えているか尋ねたところ、83.0%が「ある」と回答した。
過去に経費精算の不正・不備を発見したことがあるか尋ねたところ、67.5%が「ある」と回答した。
発見した不正・不備の費目について尋ねたところ、「接待交際費」が53.3%で最も多く、「出張費」が51.1%、「物品購入費」が47.4%と続いた。
発見した不正行為について尋ねたところ、「交通費や通勤手当の水増し請求」が51.1%で最も多く、「架空の経費申請」が41.5%、「業務外の備品購入の申請」が38.5%と続いた。
経費申請のチェックに負担を感じているか尋ねたところ、「とても感じている」と「やや感じている」が合わせて83.5%で、8割以上が負担を感じていることがわかった。
経費申請のチェックにどのような負担があるか尋ねたところ、「日付や内容などの整合性の確認」が70.7%で最も多く、「膨大な経費を1件ずつチェックすること」が61.1%、「支出の妥当性の判断」が46.7%と続いた。
電子帳簿保存法改正後、経費精算で間違いや不適切な申請が増えたと感じるか尋ねたところ、「とても感じる」と「やや感じる」が合わせて72.0%で、7割以上が間違いや不適切な申請が増えたと感じていることがわかった。
電子帳簿保存法の改正で経費精算がデジタル化されたことに対し、経費精算の確認作業の手間は増えたか尋ねたところ、「とても増加した」と「やや増加した」が合わせて76.5%で、約8割の現場で手間が増えたことがわかった。
どのような手間が増えたか尋ねたところ、「デジタル化で正しく分類されない一部の経費の確認と修正」が56.2%で最も多く、「デジタル化された証憑の不正や偽造の確認」が51.0%、「提出された証憑が本当に経費なのか迷うものの判断」が45.1%と続いた。
電子帳簿保存法に対する現場の声を一部抜粋して紹介する。
・証憑の原本管理がなくなり、電子ファイル化されたことによって、経費の二重処理のリスクが高まった。それと共に、チェックをする作業が増加しており、経理部門の業務負荷が増大している(62歳 男性)
・各担当に請求書類の電子保存は任せているが、 まだしっかり浸透していないため、 都度都度の問い合わせが入ることが多く、現状では手間が大幅に増えた(48歳 男性)
・電子帳票で受領した帳票でもそのままシステムに添付できないものがあり、結局紙で出力し読み込みなおしているので手間がかかる(44歳 女性)