三菱自動車工業(以下、三菱自動車)と博報堂は共同で、「自然と生きる力を、取り戻す」をコンセプトに新しい体験やサービスを提供する、アウトドアに特化したプラットフォームビジネスを行う新会社「NOYAMA」を設立し、2024年7月18日より事業を開始した。
新会社設立の背景には、コロナ禍以降、アウトドア市場は拡大を続け、多くの人がキャンプなど豊かな自然を楽しんでいる一方、地震や風水害など自然災害も頻発していること。また、AIの急速な発展によって社会や生活環境が大きく変化する中で、改めて自然との接し方やリアルの大切さを見つめ直すことに注目が集まっている。
こうした環境において、ユーザーの冒険心を呼び覚ます心豊かなモビリティライフを提供することに取り組む三菱自動車と、「生活社発想」と「クリエイティビティ」を生かした顧客接点の開発・マーケティング知見を持ち合わせている博報堂が、両社の強みを掛け合わせて生活者から求められる新たなアウトドア体験や新たなサービスの提供を目指し、アウトドアに特化したプラットフォームビジネスを提供することとしたという。
新会社の車名の由来は、原っぱや野山を駆けまわった子供のころの原風景を想起するとともに、そのような原風景への回帰や自然の中での冒険を求める人々へ、豊かなアウトドアの時間や新たなアウトドアの体験価値を提供したいという思いから「NOYAMA」とし、プラットフォームサービスの名称にもしている。
NOYAMAの事業内容は、まず初年度は、自然の中にあるものだけを使ってサバイバル力をみんなで楽しく身につけるためのコンテンツ・コミュニティサービス「冒険の学校」と、自然の中で家電を使う体験を通じて、アウトドアでもいざというときでもスマートに楽しく生きる術を体験する、プラグインハイブリッドEV(PHEV)とアウトドアギア・電化製品の一括レンタルサービス「e-Outdoor」の2つのサービスを提供する。
中期的にはプラットフォームビジネスとして、EC事業、広告配信事業、データコンサルティングなど、幅広い事業展開を目指していく。
NOYAMAウェブサイト
[初年度提供サービス概要]
■「冒険の学校-みる、つながる、やってみる-」
ブッシュクラフト(最小限の道具を持って、野外で生活したりアウトドアを楽しんだりするためのスキルや技術)や、自然探索に興味のある人をおもな対象として、自然で生きる技術や知恵をゼロから学び、新たなアウトドアの楽しみ方を共有・共感できるアウトドアコミュニティサービス。メンバーシップに加入すると、自然の中での生活をより楽しむための以下の3つのサービスにアクセスできる。
・オンライン動画ライブラリー
・オンラインコミュニティ
・リアル体験イベント情報ポータル
■「e-Outdoor」
大容量バッテリーに蓄電された電力を電化製品に使用できるPHEV「アウトランダー」および「エクリプス クロス」と、便利なアウトドアギア・電化製品を一括で借りられるレンタルサービス。キャンプをこれから始めたい人はもちろん、いつもとは違う体験をしたいという人にとっても、新たなキャンプ体験が手軽にできる。
〈文=ドライバーWeb編集部〉