SBペイメントサービスは7月18日、ECサイト(物販、デジタルコンテンツ)における決済手段の利用実態に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年5月20日~6月6日、1年以内に物販サイトで何らかの商品を購入した10~80代の男女2,866人と、1年以内にデジタルコンテンツを購入した10~80代の男女2,350人を対象にインターネットで行われた。
よく利用する決済手段は男女ともに「クレジットカード決済」が1位
ECサイトで物品もしくはデジタルコンテンツを購入する際、よく利用する決済手段について尋ねたところ、男女ともに1位が「クレジットカード決済」(48%以上)、2位が「PayPay(オンライン決済)」(21%以上)。男性3位が「楽天ペイ(オンライン決済)」(約14%)、女性3位が物品購入の場合は「コンビニ決済」(12.1%)、デジタルコンテンツ購入の場合は「キャリア決済」(11.7%)という結果になった。
10代には「PayPay(オンライン決済)」が人気
ECサイトで物品を購入する際、最も利用する決済手段について尋ねたところ、10代女性では「PayPay(オンライン決済)」が37%と最も選ばれており、それ以外の年代では男女とも年代が上がるごとに「クレジットカード決済」の割合が高くなる傾向にあることがわかった。また、男性20代以降では「楽天ペイ」も選ばれているのに対し、女性30代以外では「コンビニ決済」も選ばれており、男女で決済手段の利用動向が異なることがわかった。
デジタルコンテンツを購入する際、最も利用する決済手段について尋ねたところ、10代男女ともに「PayPay(オンライン決済)」が28%以上と最も選ばれており、それ以外の年代では男女とも年代が上がるごとに「クレジットカード決済」の割合が高くなる傾向にあることがわかった。また、男性20~40代では「楽天ペイ(オンライン決済)」、男性10代と60代以上では「Google Pay」も選ばれているのに対し、女性20~50代では「キャリア決済」も選ばれており、デジタルコンテンツサイトとの親和性が高いことがわかった。
6年間でクレカ決済を最も利用する割合が物品購入時19.3%、デジタルコンテンツ購入時26.2%減少
過去4回(2018年度、2020年度、2021年度、2022年度)、同様の調査を行った結果と比較したところ、「クレジットカード決済」を選択する割合が2018年から2024年にかけて物品購入の場合は19.3%、デジタルコンテンツ購入の場合は26.2%減少しており、「コンビニ決済」も年々減少傾向にあることがわかった。代わりに物品購入の場合は「PayPay(オンライン決済)」「楽天ペイ(オンライン決済)」「au Pay(ネット支払い)」「ポイント決済」「Amazon Pay」の割合が伸びており、デジタルコンテンツ購入の場合は「PayPay(オンライン決済)」「楽天ペイ(オンライン決済)」「Apple Pay」「Google Pay」「ポイント決済」の割合が伸びていることがわかった。また、「キャリア決済」も根強い人気があることが読み取れる。
よく利用する決済手段がない場合、男女ともに55%以上が購入せず離脱する
ECサイトで物品もしくはデジタルコンテンツを購入する際、よく利用する決済手段がない場合どうするか尋ねたところ、物品とデジタルコンテンツどちらの購入時においても、55%以上と2022年度よりも多くの人がそのECサイトでは購入せず離脱する傾向にあることがわかった。また、そのうち32%以上の人は他のECサイトもしくは実店舗で購入する意向があることから、購買意欲が高い人も決済手段が要因で離脱しており、ユーザーのニーズに応じた決済手段を取りそろえることは購買率を上げる重要な要素であると言える。
ユーザーはキャッシュレス決済に金銭的なベネフィットを求める
ECサイトで物品もしくはデジタルコンテンツを購入する際、キャッシュレス決済にどういったサービスや機能があれば嬉しいか尋ねたところ、支払い完了までの手間が少ないことや支払いスピードが速いことよりも、ポイント還元率の高さや手数料無料といった金銭的なベネフィットをキャッシュレス決済に求める傾向が高いことがわかった。よりポイントの還元率が高く、チャージ時や分割払い時などに手数料なしで利用できるキャッシュレス決済が今後選ばれていくであろうことが予想される。