リクルートの観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」は7月16日、「じゃらん観光国内宿泊旅行調査2024」の結果を発表した。調査は2024年4月8日~4月19日、全国1万5,520人の宿泊旅行者を対象に行われた。
国内宿泊旅行で満足度の高い観光地とは?
2023年度(2023年4月~2024年3月)の国内宿泊旅行、総合満足度1位は鹿児島県が獲得した。テーマ別ランキングでもトップ10に多くランクインしている。シニア層を中心に夫婦旅行などで多く訪れているようだ。コロナからの本格的な観光回復の年ではあったが、円安の影響もあり海外旅行が敬遠される中、首都圏や関西圏から飛行機で訪れることができるエリアの評価が高いようだ。次いで2位愛媛県、3位石川県と続く。
また2024年1月には能登半島地震があった石川県だが、食やお土産では上位を獲得し高い評価を得ている。アクセスの良さや知名度から有名都市や観光地を訪れる人は多いが、満足度の軸で見るとその顔ぶれも多彩だとわかる。
国内宿泊旅行実施率、延べ宿泊旅行者数、延べ宿泊数推計
2023年度に国内宿泊旅行を実施した人は49.5%。性・年代別では若年層の旅行実施率が高い傾向に。一方、年間平均旅行回数や平均宿泊数は60代以上のシニア層も多く、延べ宿泊数で見ると18~29歳男女、60代男性、70代男性などがボリュームゾーンだった。
都道府県別の延べ宿泊旅行者数と居住ブロック別の傾向
都道府県別の延べ宿泊旅行者数が最も多かったのは東京都。関東や九州などは居住ブロックからの旅行者が最も多いが、東北、甲信越・北陸、東海、沖縄は関東からの旅行者が最も多い傾向にあった。
国内宿泊旅行の同行者
国内宿泊旅行の同行者については、「夫婦2人での旅行」が最も高く24.9%、次いで「ひとり旅」が15.9%。18~29歳男性では「ひとり旅」が24.9%を占める。同じ年代でも女性では「友人との旅行」が24.5%とトップに。
国内宿泊旅行の費用総額
国内宿泊旅行にかけられた費用総額は、推計7兆9172億円だった。そのうち3兆3773億円(42.7%)を現地消費が占める。1回の国内宿泊旅行にかかった費用で見ると、現地消費額が高いのは18~29歳男性で、平均3万1,300円だった。