南海電気鉄道は、加太さかな線観光列車「めでたいでんしゃ」の5編成目、はじまりの「めでたいでんしゃ」の運行開始セレモニーを7月13日に開催し、同列車の愛称を「めでたいでんしゃ かなた」に決定したと発表した。
「めでたいでんしゃ かなた」は2000系1編成(2両編成)の内外装を装飾した観光列車。外装は2両とも共通デザインで、加太の鯛を想起させるうろこ柄を配したデザインとし、「太古といまと未来を結ぶ、かけ橋」を虹色で表現している。内装は、和歌山市駅寄り車両のコンセプトを「太古の記憶」、加太駅寄り車両のコンセプトを「未来への想いとSDGs」とし、異なるデザインを採用した。
愛称に関して、南海電鉄の社員により、現代から遠く離れた過去、未来を示す意味を持つ「かなた」という名前が付けられたという。和歌山県は多くの古代生物が暮らしていた土地であり、「めでたいでんしゃ かなた」に乗車して太古へタイムスリップし、めでたい記憶を見に行くと同時に、沿線地域の未来にも思いをはせるような利用者を増やすことで、加太さかな線「めでたいでんしゃ」を残していきたいとの願いが込められている。
「めでたいでんしゃ かなた」の初運行は7月13日に行われた。和歌山市駅を発車した後、加太駅で「めでたいでんしゃ さち」「めでたいでんしゃ かい」の2編成が「めでたいでんしゃ かなた」を出迎えたという。