60年以上にわたるマクラーレンのモータースポーツの成功が、今日のマクラーレンのロードカーにインスピレーションを与え続けている。それを祝して、マクラーレンは今年もグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2024に参加した。
【画像】アイルトン・セナに敬意を表したセナ・センプレ・カラーのマクラーレン・セナと、SolusGT(写真3点)
アイルトン・セナのレガシーに敬意を表し、マクラーレン・ハウスではマクラーレン・スペシャル・オペレーションズ(MSO)によるセナ・センプレ・カラーのマクラーレン・セナを展示。3度のF1世界選手権を制したアイルトン・セナの30年にわたるレガシーは、2024年のF1カレンダーにおいて重要な節目となっている。先日のモナコGPでマクラーレンは、セナ・センプレのカラーリングを施したマクラーレン・セナと、ランド・ノリスとオスカー・ピアストリがステアリングを握るMCL38F1マシンのカラーリングを公開し、これらのマシンを同時に見ることができる絶好のチャンスとなった。
マクラーレン・セナとセナ・センプレのカラーリングは、数ヶ月に及ぶ期間をかけ完成させたMSOの熟練したデザイナーと塗装チームによる丹念な制作の賜物だ。このチームはカスタマーからオーダーを受けた特注車や、750Sに3-7-59のテーマを施した革新的なプロジェクトなど素晴らしい作品を世に送り出している。アイルトンの持つ生き生きとした個性や人生観を視覚的に表現する鮮やかな色彩は、新たに開発された塗装技術やセナが描かれた精巧なアートワークと融合し、3度のF1世界選手権のタイトルと5度のモナコGPでの勝利も表現されている。
今回のイベントでは、マクラーレン・ハウスでのマクラーレンマシンの展示ほか、マクラーレンの輝かしいF1ヒストリー物語るドライバーや代表者たちがステージに登壇。アイルトンの甥であり、元F1ドライバーでマクラーレン・オートモーティブのブランド・アンバサダーを務めるブルーノ・セナは、叔父が1991年にタイトルを獲得したマクラーレンMP4/6のステアリングを握る。このマシンは、V12エンジンを搭載した唯一タイトルを獲得したF1マシンであり、マニュアル・ギアボックスを採用した最後のチャンピオン・シャシーでもある。アイルトン・セナのドライブで7勝を挙げ、3度目にして最後のF1タイトルを獲得した。
また、マクラーレンのF1ワールドチャンピオンに輝いたミカ・ハッキネンが、SolusGTでデモンストレーション走行を実施。ミカ・ハッキネンの名を冠したこの特注車は、MSOの技術者により、フィンランド人である彼が1998年にF1世界ドライバーズ選手権でドライブしたマクラーレンMP4/13と同じ色に塗装されている。塗料の色も、オリジナルのF1マシンのボディの経年変化によって変化する色に合わせて調合されている。
昨年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2023で行われたタイムド・シューティング・ファイナルでは、マクラーレンのファクトリードライバーであるマービン・キルホファーがSolus GTで45秒342を記録し、優勝した。
また今年は、マクラーレンが1974年にエマーソン・フィッティパルディとマクラーレンM23でF1世界選手権のドライバーズタイトルとコンストラクターズタイトルを獲得してから50周年にあたる年だ。マクラーレンの歴史におけるこの画期的な瞬間の半世紀という節目を記念して、ブラジル出身のダブル・ワールド・チャンピオンは、1974年にタイトルを獲得したマシンのステアリングを握ることになる。
さらにジョニー・ラザフォードがインディ500で優勝したのも1974年だ。その記念すべきマシン、M16C/DはF1パドックのマクラーレン・ガレージに展示され、彼の「モータースポーツ三冠」第一戦目制覇の功績を称えた。
マクラーレン初のハイパフォーマンス・ハイブリッド・コンバーチブル・スーパーカー、アルトゥーラ・スパイダー、マクラーレンで最も軽量かつパワフルな量産スーパーカー750S、新型マクラーレンGTS、マクラーレン・セナやマクラーレンP1TMを含むマクラーレンのヘリテージ・コレクションのアルティメット・シリーズの車両とともにヒルへ集結。
マクラーレン・オートモーティブCEOのマイケル・ライターズは「今年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでも、マクラーレンはレースで勝利したチャンピオンマシンだけでなく、それを支えてくれたドライバーたちとともにファンの皆様に喜んでいただけるようなイベントを開催いたします。こうした素晴らしい車とドライバーたちが、私たちに絶えずインスピレーションを与えてくれ、そして公道やサーキットでもパフォーマンスの限界を押し広げ、最高のスーパーカーを世に送り出す原動力となっています」と語っている。