俳優の眞栄田郷敦が主演を務める、映画『ブルーピリオド』(8月9日公開)の美術予備校ルームツアー動画が16日、公開された。

  • 左から眞栄田郷敦、板垣李光人

同作は山口つばさ氏による人気漫画の実写化作。からっぽだった高校生・矢口八虎(眞栄田郷敦)が、1枚の絵をきっかけに美術の世界に本気で挑み、国内最難関の美術大学を目指して奮闘していく物語。美術の経験も才能もない素人が天才的な画力を持つライバル達や、答えのないアートという壁に苦悩しながらも、情熱だけを武器に圧倒的努力で困難を乗り越えていく。好きなことに出会えた高揚感、その先に訪れる葛藤をリアルに描いている。

映画『ブルーピリオド』美術予備校ルームツアー動画を公開

この度、矢口八虎の最大のライバルであり、孤高の天才・高橋世田介を演じる板垣李光人が、美術予備校の教室を紹介するルームツアー動画を公開。劇中で八虎と世田介が通う東京美術学院のモデルとなり、実際に撮影でも使用されたena美術新宿の教室を紹介している。

板垣が扉を開けると、部屋の真ん中で寝そべって板垣を待っていた八虎役の眞栄田の姿が。セットでは出せない床に残った絵具の跡や画材の匂いなど、実際の教室でしか表現できないリアルなポイントを2人で紹介。眞栄田が「(照明を)暗くしている撮影中とか。それがすごく緊張感あって」と話すと、板垣も「閉塞感というか。すごくリアルだから芝居していても入れますよね」と頷いた。

予備校の注目ポイント1つ目は画材。板垣が「命みたいなもの」と説明するほど劇中に登場する各キャラクターの個性を表現しているという。板垣は「世田介は自分でものを買ったことがない。基本的にお母さん任せ。画材も全部お母さんが買ってきてくれたっていう設定で美術さんが用意してくださっていて」と、眞栄田は「(八虎は)絵を始めるってなって一式王道のものを揃える性格だから、よくある画材を揃えている印象」とそれぞれの性格が表れている画材について解説した。

2つ目のポイントは講評棚。劇中で、生徒が描いた作品を講評棚に並べて1枚ずつ大葉先生(江口のりこ)が良い点と悪い点の理由を明確にしながら講評していくシーンがあり、教室に緊張感が漂う場面となっている。板垣も「大葉先生のあの感じが、ドキドキしますね」と明かした。撮影前に絵画練習に取り組んだことにも触れ、本作の絵画指導であり、ena美術新宿でも実際に講師をしている海老澤先生から「眞栄田さんは習得のスピードが早くて、受験したらどこかには受かる」とのコメントが届くと、眞栄田は「全然信じて無いです」と苦笑。さらに、絵画の合同練習時の板垣の様子を明かしながら「たまたま隣になって、なんかちょっと……天才感あってちょっと嫌いでした。役入って(笑)」と、練習の段階から天才の世田介という役に入り込んでいた板垣を意識していたことを告白し、2人で笑い合う場面も。

3つ目のポイントは、生徒の荷物が置いてあるロッカー。限られたスペースに何を入れているかにもキャラクターの個性が溢れていて、「やばい人はやばいですからね」と板垣。八虎のロッカーはシンプルで整理されている状態、世田介のロッカーも「だいぶシンプル」と話しつつ「これもお母さんに買ってもらった」と世田介の私物を紹介すると、眞栄田は小さく「いいなぁ」と笑った。最後には、講評棚に並ぶ絵の中から「世田介の絵はどれでしょう?」と眞栄田から無茶ぶりクイズが出題され、答えは作中にて明らかになる。

【編集部MEMO】
『ブルーピリオド』原作は2017年6月より月刊アフタヌーンで連載され、「TSUTAYAコミック大賞」「このマンガがすごい!」など国内の主要漫画賞にノミネート、「マンガ大賞2020」を受賞。アニメ版も好評を博し、舞台化もされている。

(C)山口つばさ/講談社 (C)2024映画「ブルーピリオド」製作委員会