アイドルグループ・HiHi Jetsの作間龍斗が、ニッポン放送開局70周年記念公演『138億年未満』で舞台初主演を務めることが14日、明らかになった。
同作は福原充則の作・演出で『東京キャラバンin岡山』(2019年)にて上演された短編作品『小渕と韮沢』を、若者の希望と挫折、そして“故郷”をキーワードに、長編のオリジナル青春群像劇として福原自らが書き直し、新たに誕生した。1996年、岡山を舞台に、若者でバカ者だった4人の甘酸っぱいだけでは終わらない青春を描く。
今作が初の外部舞台出演にして初主演となる作間は、主人公・小渕勲を演じる。裏付けのない自信だが東京でも通用するはずだと希望を抱き、高校卒業後に上京したものの、現実とのギャップにじわじわと押しつぶされていく。難しい感情表現を求められる役どころとなる。
また、小渕の通う高校の同級生であり、校内のアイドルだった韮沢カスミに桜井日奈子。彼女もまた、ダンサーになることを夢見て大阪へと旅立っていく。さらに、小渕が子供の頃から通った映画館の息子・福武長一を若林時英、高校時代に小渕や福武と一緒に映画部を創設する矢田建生をお笑いコンビ「蛙亭」の中野周平が演じる。加えて、倉沢杏菜、菊池銀河、井上向日葵、相原未来、永島敬三、山口航太と、実力のある俳優陣が集結した。
東京公演は本多劇場にて11月23日~12月8日、大阪公演はサンケイホールブリーゼにて12月12日~16日。
福原充則 コメント
「才能は人に留まらない。才能のある人も大抵5年でそれを失う」というようなことを言ったのは宮沢賢治だったと思います。なんともまぁ…な言葉です。残酷とも言えますし、だからこそ諦められるとも言えます。これは甘酸っぱくもない、ほろ苦くもない青春物語で、〝じゃあどんな青春なんだ〟と言われれば、酸っぱくて苦いやつです。現在進行形で青春している方にはもちろん、最近ようやく冷静にあの頃を振り返れるようになってきた中年の方にも見て頂きたいです。
作間龍斗 コメント
小渕勲役を演じる、作間龍斗です。
以前、福原充則さんの舞台を拝見したことがあり、今回ご一緒させていただけると聞いた時はとても驚きました。
舞台の経験が少ないのでわからないことだらけだとは思いますが、皆さまに楽しんでいただけるようキャスト・スタッフさんと共に、準備して参ります。是非劇場まで足を運んでいただけたら嬉しいです!
桜井日奈子 コメント
学生時代、誰でも根拠のない自信に夢を見させられた経験があると思います。
その夢が叶えられる人は一握りであると知っても、その一握りにもしかしたら自分は入るかもしれないという期待。
この作品は、その期待をことごとく裏切っていきます。こんなにも酸っぱい青春群像劇は初めてです。
私が演じる韮沢は、ダンスの道を志す学校の人気者。韮沢も、いつしか夢と現実のギャップに折り合いをつけていくことになるのでしょうか。観てくださる方にとって、〝今〟に光を感じられる作品になったらいいなと思います。
若林時英 コメント
自分のドラマのデビュー作の脚本を演出の福原さんが当時担当されており、いつかご一緒させていただきたいと思っていた所、今回このようなご縁をいただき本当に光栄です。共演者も初めましての方々が多いので、今からどのような化学反応おこるのか、稽古するのが楽しみでなりません。素敵な舞台になると思います。ぜひ劇場に足をお運びください。
中野周平 コメント
長編の舞台は初挑戦、気合十分! 舞台となる岡山は僕が青春を謳歌した街です。学校、部活、ゲームセンタースターダスト、バイト先のラーメン哲、旭川の河川敷でのたそがれ。たくさんの思い出がある岡山で、また新しい青春を味わえます。岡山の景色を思い浮かべながら楽しみたいと思います。
僕が演じるのは、主人公といつも一緒にいる矢田建生という友達です。でえれぇええやつじゃけ、頼まぁ!
【編集部MEMO】
『138億年未満』あらすじ
1996年岡山。高校生の小渕(作間龍斗)は、友人の福武(若林時英)や矢田(中野周平)と共に映画同好会に所属し、バカ騒ぎをしながら映画を撮っていた。一方、同じ学校の韮沢(桜井日奈子)はダンス部に所属し、校内のスターとして大人気だった。文化祭の準備期間、当日と充実した日々を過ごす2人。友人達はもちろん、当の本人らも、卒業後に輝かしい未来が待っていることを確信していた。そして4年後、小渕と韮沢はそれぞれ東京と大阪で、生活していた。生活しながら、静かにすり減っていた。