LIFULLは7月10日、「ドラマの舞台で思い浮かべる駅ランキング」を発表した。調査は2024年6月27日~7月4日、20~60代の男女2,165人を対象にインターネットで行われた。
世代別ランキング 10・20代、30・40代ともに「世田谷代田」が1位
10・20代と30・40代でいずれも1位にとなった「世田谷代田」は、50・60代でも5位にランクインするなど、世代を超えてドラマの舞台として想起される知名度の高い駅名となっていることがうかがえる。一方で「東京」は全世代で2位となっており、10・20代では「花咲舞が黙ってない」30・40代、50・60代では「東京駅お忘れ物預り所」など世代ごとに様々なドラマが挙げられており、時代を問わず多くの作品の舞台となっていることがうかがえる。
10・20代の圧倒的1位は2022年に話題となった「世田谷代田」
1位の「世田谷代田」は2022年に大きな話題を集め、記憶にも新しい「silent」の舞台として多くの票が集まった。LIFULL HOME'Sでも、ドラマ放送後に「世田谷代田」の賃貸物件一覧ページのPV数が大幅に増加したという。ドラマによって注目する人が多くなった街といえそうだ。小田急小田原線が通る「世田谷代田」は、各駅停車駅ではあるものの、新宿まで約13分、渋谷まで約15分と都心へのアクセスが良いことに加え、カフェやレストランといったおしゃれな飲食店が多くあるほか、静かな住宅街がある点も魅力。
3位には「花より男子」や「花のち晴れ」に登場する「恵比寿」がランクイン。駅前にある「恵比寿ガーデンプレイス」での印象的なシーンを想起した人が多いようだ。4位の「渋谷」は、NETFLIXで配信されているドラマ「今際の国のアリス」が多く挙げられたほか、「95」「らんまん」の舞台としても挙げられた。唯一東京都外からのランクインとなった5位の「江ノ島」は、海が近くにあるロマンチックなロケーションの良さからか、「好きな人がいること」「君となら恋をしてみても」といった恋愛ドラマの舞台として多く挙げられた。
30・40代の1位は「世田谷代田」、3位には「池袋」がランクイン
1位の「世田谷代田」は10・20代と同じく「silent」の舞台として多くの票を集めた。2位の「東京」は、タイトルにも「東京駅」と入った「東京駅お忘れ物預り所」や「半沢直樹」など様々な作品名が挙がった。3位には「池袋」がランクイン。「池袋」は30・40代のみでのランクインとなったが、その解答のほとんどが「池袋ウエストゲートパーク」を想起するドラマとして挙げており、30・40代に根強い人気を持つ作品であることがうかがえる。ドラマタイトルにもある池袋西口公園は、2019年11月に改修が行われ、大型ビジョンやステージが設置されたほか、観光案内機能を持つカフェも併設した劇場型公園へとリニューアルしている。池袋エリアは今後も商業施設やオフィスの建設に加えてアート・カルチャー育成施設の設置といった再開発計画も上がっており、文化との関連が深い注目の街といえそうだ。
5位には「極楽寺」と「木更津」が同率で並ぶ結果となった。「木更津キャッツアイ」の舞台として知られる「木更津」は、東京湾アクアラインが開通したことで車での都内へのアクセスがしやすくなっているほか、イオンモールやアウトレットパークなど大型の商業施設が多くある。ドラマにも登場する「中の島大橋」は、ドラマ中では若い男女がおんぶして渡ると恋が叶うというストーリーが語られ、夕暮れ時に富士山を背景にロマンチックな景色を見ることができることから、恋人の聖地としても知られている。
50・60代の1位は「富良野」、神奈川県から3つの駅がランクイン
50・60代1位となったのは「北の国から」の舞台として「富良野」だった。「富良野」周辺のエリアには、「北の国から」の登場人物が住む家などのドラマのセットが展示されているところもあり、ドラマの世界観に入り込むことができる人気のスポットとなっている。2位となったのは、10・20代、30・40代と同じく「東京」で、「東京駅お忘れ物預り所」や「さすらい刑事」といった人気のサスペンスドラマシリーズの舞台としても多くの票を集めた。
3位にランクインした「極楽寺」は「最後から二番目の恋」や「俺たちの朝」の舞台として多く挙げられた。「極楽寺」駅周辺のエリアは、「最後から二番目の恋」にも登場するように神社やお寺など歴史を感じることができる建造物が多くあるほか、海や山も近いことから豊かな自然が多く、閑静な住宅街もあることから穏やかに暮らしたい人に向いた街といえそうだ。さらに4位には「鎌倉」がランクインし、3位の「極楽寺」と同じく「最後から二番目の恋」の舞台として多く挙げられた。同じドラマのなかも印象に残った場面によって想起する駅に違いがあることが推察される。「鎌倉」はJR横須賀線、JR湘南新宿ライン、江ノ島電鉄の3つの路線が乗り入れ、東京までも1本でアクセスすることができる。5位には、10・20代、30・40代で1位となった「世田谷代田」と「横浜」が並ぶ結果に。「あぶない刑事」の舞台として挙げられた「横浜」は、JR湘南新宿ラインや東急東横線などをはじめとし11もの路線が乗り入れるターミナル駅。交通利便性が高いことに加えて、駅周辺には大型の商業施設や飲食店も多く揃っており、近場でなんでも済ませたいという人にはぴったりな街といえそうだ。