フォーイットは7月10日、キャッシュレス決済に関する調査結果を発表した。調査は6月5日、20歳~69歳の男女500人を対象にインターネットで行われた。
キャッシュレス決済で送金・受取をしたことがあるもの
「この中にキャッシュレス決済を利用して送金・受取をしたことがあるものはありますか?」と質問したところ、最も多かった回答は「お年玉」で7.2%だった。次いで、「ご祝儀」が4.4%、「入学祝い」が4.0%で続くという結果に。「香典」は0.6% だった。また、「あてはまるものはない」と回答した人は87.0%だった。
年代別で見ると、キャッシュレス決済を利用して各種送金・受取をしたことがある人は20代・30代で比較的多く、40代から60代にかけて少なくなるという結果に。「特にタイパ(タイムパフォーマンス)を重視するZ世代では、普段キャッシュレスでやり取りすることに慣れ親しんでおり、何かお祝い事があるたびに新札やご祝儀袋を用意して直接やり取りをするということに、煩わしさを感じてしまう人もいるのかもしれない」と同調査。
また、30代になると「お年玉」をあげる側になる人も多くなると考えられるが、コロナ禍で親戚同士で集まることが難しくなった時期に、直接手渡しする代わりにキャッシュレスな方法で送ったという人がいた可能性が15.0%という数字からも伺える。その一方で、「香典」に関しては20代は2.0%、30代に至っては0.0%となっており、たとえ便利であっても亡くなった方へのお供えをキャッシュレスでやりとりすることに抵抗を感じる人が多いようだ。
未婚・既婚別で見ると、キャッシュレス決済を利用して各種送金・受取をしたことがある人は、既婚者の方が多いという結果になった。「お年玉」に関しては差がなかったが、それ以外の項目では既婚者の回答がわずかに上回っている。結婚すると、これらのお祝いを送るだけでなく受け取る人も多くなると考えられる。最近では、コロナ禍以降のWeb招待状の普及に伴い、「Webご祝儀」サービスも広がりつつある。多額の現金を管理せずに済むことや、受付の負担を減らすことができるなどのメリットから、キャッシュレスで受け取ったという人が一定数存在している可能性が伺える。一方で、利用するWebご祝儀サービスによっては手数料がかかってしまうというデメリットや、味気ないと感じてしまうことなどから、まだ利用率は一桁にとどまっているようだ。