はたらくクルマとして今日も街中を走り回っているトヨタ自動車「プロボックス」は、カスタムカーのベース車両としても人気のある1台だ。今回はプロボックスをアウトドアテイストにカスタムした「BULLBOX」というクルマに出会ったので、話を聞いてきた。
4ナンバーのままワイドボディ化!
「BULLBOX」を手掛けるのは大阪府にある「ブルジュ」(BULLGE)という会社。BULLBOXについて代表の梅本隆允さんは「上げても下げても似合うスタイルで作っています。デザインを描く段階から、上げのバージョン、下げのバージョン、塗り分けのパターンなど、すべて想定しながら進めました」と話す。
車高を上げても下げても様になるのがプロボックスの特徴。外観のカスタムでこだわったポイントはフェンダーの部分だという。「BULLBOXは前後のバンパーを作っているんですけど、前後をやっていったときに、最終的に寂しくなるのは横なんです。前後を作っていくと、横の部分のバランスがどうしても崩れてしまいます。そのあたりを合わせるためにも、横(フェンダー)が必要でした」というのが梅本さんの説明だ。
なぜ、プロボックスをベースにカスタムカーを作ろうと思ったのか。実は梅本さん、ご自身もかつてプロボックスに乗っており、「あったらいいな」と思う要素を盛り込んでBULLBOXを作ったのだという。BULLBOXのフェンダーについて詳しく話を聞いていると、「実は前に、ホンダのエレメントに乗っていたこともあるんですけど、多少はインスパイアを受けました(笑)」とのことだった。
プロボックス向けの爆売れアイテムとは?
BULLBOXをじっくり見ていると、「実は、リアスピーカーがすごく出るんです」と梅本さんが教えてくれた。
プロボックスには本来、リアスピーカーの設定がない。純正で付いているのはダッシュボードの上にある10cmのスピーカー×2個なのだそう。ただ、プロボックスに実際に乗っていた梅本さんの感想としては、それだと物足りないらしい。リアスピーカーを付ければ「音に立体感が出て、ぜんぜん変わりますよ」とのことだった。
プロボックス乗りが、プロボックスに付いていてほしいと思ったものを盛り込んで作っただけに、かなり魅力的な仕上がりのBULLBOX。展示車両の車内はシンプルな作りだったが、ベッドキットを取り付けて車中泊仕様にしたり、趣味のアイテムなどを収納するためのラックを付けたりなどの相談にも乗ってくれるそうだ。
BULLBOXを新車ベースで作る場合、グレードにもよるが価格は250万円くらいになるとのこと。欲しいと思ったらネットで問い合わせてみよう。ベース車両の頑丈さは折り紙つきなので長く乗れるし、運転してみると「意外に速い」のもプロボックスの特徴だと梅本さんは話していた。