7月6日、MOA美術館(静岡県熱海市)で『ポケモン×工芸展 ―美とわざの大発見―』が開幕した。早朝から開場を待つ行列ができるなど大盛況の中、伝統柄「工字繋ぎ」の着物を身につけたピカチュウもお祝いに駆けつけた。

  • 伝統柄「工字繋ぎ」の着物を着たピカチュウ

昨年3月から6月まで、国立工芸館(石川県)で開催され、「本格的な工芸とポケモンのコラボレーション」として話題を呼んだ工芸展が、作品数をさらに増やして静岡にやってきた。

人間国宝から若手作家まで20名が金工、漆芸、染織、陶芸など多様な技法とスタイルで制作した約80点に加えて、MOA美術館では参加作家のうち2名(城間栄市、葉山有樹)が新作を発表。8月3日には「トークイベント」でも登壇する。

開幕にあたり行われたオープニングセッションでは、MOA美術館長の内田篤呉氏が「ポケモンは生きている。生きているポケモンをいかに表現するかが重要で、作家の皆さんがとても真剣に取り組み、作品を制作している。また、当館展示室の建築意匠は杉本博司さんが手がけており、まさに現代アート。この現代アートの空間にポケモンたちが鎮座していて、MOA 美術館らしい特色あるポケモン×工芸展になった」と挨拶した。

  • MOA美術館長の内田篤呉氏

また、本展を監修した国立工芸館館長の唐澤昌宏氏は「会場では、子どもたちがポケモンの説明をし、大人が工芸について語る。そんな会話が弾む場名があちらこちらで見られると思う。また、ポケモンと工芸の出会いは、工芸ならではの表現やつくり手のこだわりを、ポケモンを通してわかりやすく見せてくれている。工芸の新しい可能性とともに、ポケモン世界の新たな一面も同時に楽しんでいただきたい」と述べた。

  • 国立工芸館館長の唐澤昌宏氏

また、特別協力を行ったポケモン常務執行役員の田中雅美氏は「20名の作家の中にはポケモンと共に育った方もいるが、半数以上は生まれて初めてポケモンを体験される方。皆さん、ポケモンというテーマに『真剣勝負』を挑み、過去のご自身を超える新たなチャレンジをしてくださった」と語った。

  • 伝統柄「工字繋ぎ」の着物ピカチュウとのフォトセッション

『ポケモン×工芸展 ―美とわざの大発見―』静岡会場

・会場:MOA美術館(静岡県熱海市桃山町26-2)
・期間:7月6日~9月9日
・開館時間:9:30-16:30(最終入館は16:00まで)
・休館日:木曜日(ただし、8月1日、8日、15日は開館)

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