AMFは7月1日、全国の女子中高生からなるマーケティング集団"JC・JK調査隊"の選考結果をもとに、2024年1月~6月までのトレンドをまとめた「2024年上半期の流行語大賞」を発表した。

  • JC・JK流行語大賞2024上半期

ヒト部門1位は韓国の5人組ガールズグループ「ILLIT」

ヒト部門で1位に選ばれたのは、サバイバルオーディション番組「R U Next?」によって誕生した韓国の5人組ガールズグループ「ILLIT」(アーティスト)だった。特にデビュー曲「Magnetic」を楽曲に使用した動画はTikTokとInstagram合わせて200万回以上投稿されており、「動画がかわいく見える」とビジュアルだけではなく楽曲も同世代の女子中高生から支持されている。

2位は、YouTubeで1.8億回以上再生されている「Bling-Bang-Bang-Born」の快進撃が止まらない「Creepy nuts」(アーティスト)。MVでキャラクター達が踊るBBBBダンスは「家族みんなで踊れる」と女子中高生の枠を飛び越えて人気を集めた。

3位は、本流行語大賞でモノ部門4位にて選出された「しなこワールド」の火付け役となった、インフルエンサーの「しなこ」がランクイン。ASMR動画などで人気を博していた原宿系インフルエンサーだが、振り付けしたダンスが「真似すると怪我するくらい激しい」と話題になり多くの女子中高生が練習する日々を送った。

4位は「ME:I」(アーティスト)が獲得。JC・JK流行語大賞2021でヒト部門1位にランクインしたINIの妹分にあたるME:I。出演したイベントの様子をまとめた動画では6000万回以上再生されるなど同世代の女子中高生から驚異的な人気ぶりを示している。

5位は、今日好きシリーズに3回出演している女子高生インフルエンサーの「中島結音」がランクイン。TikTokでは100万回以上再生される動画を連発しており、女子中高生の憧れインフルエンサーとしての地位を築いている。

モノ部門1位はバレエの要素を取り入れたファッション「バレエコア」

モノ部門の1位には、バレエの要素を取り入れたファッションである「バレエコア」が選ばれた。Le Sserafimを始めとした人気韓国アイドルグループが衣装として着用しており、女子中高生に大人気のSHEINなどのプチプラブランドからも多くのデザインが発売され、真似のしやすさからも人気を集めている。

2位は「選択ゲーム」。TikTok上でテーマに沿った質問の回答を選択するだけで気軽にゲーム感覚を味わえる選択ゲーム。「あなたは今日から魔法学校の生徒です」や「あなたは平成の女子高生です」など架空の設定の元、好きな外見やファッションなどを選んでいくことで、「別の人生があったらと思うとワクワクする」と女子中高生の間で話題となっている。

3位は、学校生活をテーマにしたSNSアカウント「あの日の放課後」がランクイン。自習で大騒ぎしてたら担任にバレたというタイトルの動画は1000万回以上再生されており、ダンスの真似をする高校生が急増した。特に、実在する高校で撮影されていることから「全投稿あるあるすぎる」と女子中高生で話題となっている。

4位は、本流行語大賞でヒト部門3位にて選出されたしなこの楽曲「しなこワールド」。JO1や辻希美など芸能人も踊ってみた動画を投稿するほど高い注目を集めており、練習動画としてよく見られているしなこの動画は1200万回以上再生され、話題となっている。

5位には「氷タンフル」がランクイン。韓国語でフルーツ飴を表すタンフルをアレンジした新感覚スイーツ。冷凍フルーツを氷水の中で混ぜるだけで自宅ででき、「ダイエット中でも食べられるスイーツ」と女子中高生の間で人気を集めている。

バショ部門1位は「ファンタジースプリングス」

バショ部門の1位には、東京ディズニーシーに新規オープンした「ファンタジースプリングス」が選ばれた。アトラクションだけではなく「待機列もかわいすぎる」と話題となり、早く訪れたいという女子中高生の声も多く聞かれた。

2位は、奈良県にある絶景スポットとして話題の「曽爾高原」。日本一美しい緑として紹介されたTikTok動画が650万回以上再生されており、本流行語大賞コトバ部門1位にランクインした自然界隈のジャンルを好む女子中高生から「行ってみたい」との意見が聞かれた。

3位は、没入型エンターテイメント施設「イマーシブ・フォート東京」。そのリアルすぎる体験型アトラクションが面白いと人気YouTuberたちが続々と訪れており、女子中高生の注目も集めている。

4位は、ANAクラウンプラザホテル大阪内のレストラン「メゾンタテルヨシノ」。アニバーサリーコースで予約すると独特のコーラス付きで店員さんがお祝いしてくれる動画が300万回以上再生されたことで話題となり、女子中高生からは価格的に行けないけれど「友達の誕生日を祝うバースデーソングとして歌う新定番」との意見も聞かれた。

コトバ部門1位は「◯◯界隈」

コトバ部門で1位となったのは「◯◯界隈」。従来は特定のコミュニティを指す言葉として使用されていた言葉「◯◯界隈」が動画のジャンル名としてTikTokで認知されるように。◯◯界隈の例としては、自然豊かな場所に行った時に付ける「自然界隈」やコーディネートを回りながら紹介する「回転界隈」などが代表として挙げられる。◯◯界隈が発信する情報を見て、真似して行ってみたという女子中高生の意見も多く聞かれた。

2位には、SNSにおいてネタとして広がる写真や動画を指す言葉「ミーム」がランクイン。特に、世代を超えて広がった「猫ミーム」はシリアスな話題や歴史の話など「興味がないことでも最後まで見られる」と女子中高生から高い評価を得ている。

3位は、平成に小学生だったZ世代が20代となり、過去を回顧するコンテンツ「平成女児」がランクイン。特に、チョコを流し込むだけの「平成女児チョコ」が今年のバレンタインを象徴する手作りスイーツとなり平成レトロに憧れを持つ現在の女子中高生からも「作ってみた」との意見が多く寄せられた。

4位は、ラッパーの千葉雄喜がリリースした楽曲「チーム友達」。楽曲として日本だけではなく台湾や韓国でもリミックスバージョンが配信されているだけではなく、女子中高生の間では「プリの落書きに書く」や「連帯感が生まれる」と友人との関係を深めていくには欠かせない言葉となったようだ。

5位は「ちゃーん」。インフルエンサーのともぴが火付け役のコトバで、「おはようちゃーん」など語尾にちゃーんを付けるだけでなく、顔の横で手招きするように動かすことがポイント。「ただの挨拶がちょっと面白くなる」と友人同士で使用する女子中高生が多いようだ。