BS朝日のバラエティ特番『岡村隆史の東京○○ガチ体験』が13日(15:00~)に放送される。収録後、ナインティナインの岡村隆史と元朝日放送テレビ制作局長で新人芸人のとこわか吾郎が囲み取材に応じ、二人の関係や、共通の恩人・明石家さんまについて語った。

  • とこわか吾郎、岡村隆史

    左からとこわか吾郎、岡村隆史=BS朝日提供

岡村隆史、BS朝日初冠番組『岡村隆史の東京○○ガチ体験』

お笑い界の第一線で活躍を続け、出身地・大阪より東京での暮らしが長くなった岡村だが、東京生活30年以上が経過しながらも、車移動ばかりで東京の街を全く知らないという。そこで、東京に存在するまだ見ぬ人、店、場所、文化、歴史など、さまざまなことを好奇心いっぱいに体感していくのが岡村にとってBS朝日初冠番組となる『岡村隆史の東京○○ガチ体験』だ。実はこの番組を企画し、岡村にオファーしたのは、元朝日放送テレビ制作局長のとこわか吾郎。大学生の頃はフォークデュオ・あのねのね原田伸郎の弟子として芸能活動していたが、放送局を退職後、再び芸能活動を始め、“アラ還”ながら新人芸人として再出発しているのだ。そんな異例の経歴を持つとこわかは、この番組が芸人として初のテレビ出演。旧知の仲である岡村ととこわかが、東京でも特にきらびやかな港区・六本木と、庶民的な江戸川区・小岩をゆったりとアポなしで楽しむ。

明石家さんまゆかりの地、六本木・小岩をめぐる

六本木と小岩がセレクトされた理由は、岡村が長年慕う芸人・明石家さんま。六本木は岡村ととこわかがさんまとの食事会を行ったさまざまな思い出のある場所で、小岩はさんまがブレイクする前、上京して初めて暮らした街なのだ。さんまの面影を感じながら、気心の知れない芸能界トークを交えて未知の路地を歩く。六本木では街ブラをスタートさせると、「大体、夜に超有名な中華料理屋に行って、そのあと、世界一高いと言われる六本木のカラオケボックス、キレイなお姉ちゃんのいる店というのが定番コース(笑)」ととこわかがテレビ局員時代に立ち寄った店を明かし、岡村も「夜の六本木は“イケイケ”な人ばかり。ゆっくり歩いていると、外国人にすぐ声をかけられるから、いつも一心不乱に歩いてます」と語る。食事ができる店を探すなか、西麻布で見つけた風情ある定食屋はあっさりと取材NG。その前に訪ねた100円ショップでも取材を断られていたため、「こんなことあるんや」と岡村はアポなしの現実を痛感する。ロケをOKしてくれた有名芸能人たちが足繁く通うラーメン屋では、岡村が「今回、初めて明かしますけど……」と、ある映画監督との秘話を打ち明ける。また、六本木でのさんまとのエピソードをところどころで披露。さんまには“六本木のチーター”との異名があるとのことで、その由来が明らかに。また、さんまがチーターなら、六本木のウミガメと呼ばれるレジェンド芸人もいるとか。その人物とは。

続いて、まだ20代だったさんまが、芸人を一度辞めて上京直後に住んだ小岩へ。とこわかによると、さんまの“上京物語”には、さんまの純愛が関係しているという。若きさんまの淡い恋のエピソードをとこわかが解説しつつ、さんま思い出の場所を訪ねる。風呂のないアパートに住んでいたさんまが通っていた銭湯に行くと、銭湯としての営業は3年ほど前に終了しており、現在はデイサービスの施設として活用されているという。施設内の見学がOKということで、壁絵をバックに撮影した2ショット写真をとこわかが早速さんまに送ると、なんと返事が。岡村が「この番組、きっとさんまさんも見はるんちゃうん」と語るほど、さんまにとって懐かしさあふれる場所を巡るロケになった。

岡村隆史&とこわか吾郎が感動したこと

収録を終えた岡村は「西麻布と六本木は、さんまさんにお食事会で連れて行って頂くことが多かったのですが、さんまさんが初めて東京に出てきたときに住んでらっしゃった小岩は、僕も番組で見たり、さんまさんを研究してらっしゃるコアなファンの方の情報で軽く知っていたぐらい。僕は“一門”ではないですが、明石家イズムを叩き込まれている人間ですので、こんなところで生活してはったんやと、ちょっとした感動みたいなものがありましたね」とロケを通してさんまの過去に触れられたことに感動。一方、新人芸人としてのキャリアをこの番組からスタートさせたとこわかは「僕は、岡村さんと二人で歩いてロケをしている自分が、最後の最後まで信じられなくて」と別の感動があったよう。「もちろん僕がお願いして引き受けていただいたのですが、今までずっと制作側の立場で岡村さんをキャスティングしたり、演出のサポートをしたりだったので、二人並んで、並列の立場でカメラの前に立っているということに非常に感銘を受けました」と説明した。続けて、「さんまさんは僕らが共通してすごくお世話になっている方で、自分の人生にかなり影響を与えてくれた方。小岩では、『一番苦しい時期にこの街の空気を吸ってはってんな』と、ちょっとさんまさんの思い出を共有できたような気がして。次にさんまさんに会うのが楽しみだな、早く話したいなと、そんな気分です」と、岡村同様にさんまを思い浮かべて話した。

岡村は、朝日放送元局長のとこわかに「昔からご飯に連れていっていただいたりとか、スタッフさんとの関係性をうまく作っていただける方で、お世話になってきました。朝日放送をやめられるときに、もう会えないんやろうなと『ありがとうございました、お疲れ様でした』とさよならしたのに、またこうやって会えるんやって。あのときの自分が恥ずかしいと思いながらも、こんなにすぐ会えてよかったなと」と再会に感謝。とこわかも、「岡村さんに、今までしょっちゅうレギュラー番組で会えてたから、会えなくなる寂しさを埋められることは何やろうと」と番組企画のきっかけを明かし、「自分のやりたいことを番組に採用していただいたというか。BS朝日さんのご協力を得て、岡村さんが出てくださって本当に良かった」と喜びを語った。

街ブラには笑福亭鶴瓶・円広志のテクニックを

また、街ブラロケを振り返って岡村は「ちょっとですけど、鶴瓶さんやタモリさんのテクニックを入れつつ、円さんの手法を入れつつ、いろいろとパクらせてもらいました」と、笑福亭鶴瓶・タモリ・円広志のロケを密かに参考にしたことを明かし、「鶴瓶さんや円さんが見たら『もうちょっとできたで』と言われるかもしれませんが、随所に要素散りばめることができたなと思ってます」と満足げな表情を浮かべる。アポなしロケということで、取材を断られてしまったこともあったが、「リアルにテレビの影響力の現在地を感じましたよね」と冗談まじりにニヤリ。最後に視聴者へ向けて岡村は「そんなに集中せず、ダラッと見ていただけたら。『なんか楽しそうやな』って」、とこわかは「前の番組を見てて、消すのを忘れててそのまま始まって『まぁ、えぇか』くらいの」と、リラックスして見てほしいとの思いを込めた息ぴったりのメッセージを送った。