映画『言えない秘密』(6月28日公開)で単独初主演を務める、SixTONESの京本大我にインタビュー。台湾のヒット映画を原案として製作された本作は、音楽大学を舞台に、過去の出来事からトラウマを抱えた湊人(京本)と、どこか謎めいた雰囲気のある雪乃(古川琴音)が運命的な出会いを果たし、次第に惹かれ合う姿を描く。
2024年は本作に加え、ドラマ『お迎え渋谷くん』(カンテレ・フジテレビ系)、ミュージカル『モーツァルト!』とフィールドを越えて主演を務め、目覚ましい活躍が続く京本。そんな各所から引っ張りだこという現在の状況や、20代ラストイヤーを迎えた心境、メンバーとの関係性についても話を聞いた。
「ずっと憧れていた」映画の主演を20代のうちに叶えられた京本大我
――この数年、ミュージカル出演が続いていた中での映画単独初主演となりました。
ずっと憧れていた映画の主演を、自分が20代のうちにやらせてもらえるというのが奇跡のようで、何なら7〜8年映像作品をまったくやっていなかった時期もあって、主演なんてしばらく無縁だと思っていたくらいなので。本当に感謝しかないです。
――今年は春に主演ドラマ『お迎え渋谷くん』もありました。元々「2024年は映像を」といったイメージがあったのでしょうか。
全然です。自分でそっちに導かれようとしてたわけでもないし、「映像をやらせてください」と直談判したわけでもなかったので、むしろ驚いてます。今は逆に、映像のお話をたくさんいただいている中で、音楽もどれだけやれるかというすごく贅沢な悩みを抱えてます。
――実際のところかなりハードなスケジュールだと思いますが……。
難しいですよね。これがずっと続くのがスターだと思うけど、もちろんその保証が自分にあるわけじゃないから。ただ自分の中で「20代最後の年を駆け抜けたい」というのを数年前から目標にしていたので、もし今みたいにお仕事をたくさんいただいてなかったとしても、自分で無理やり20代ラストに仕事を作って詰め込んでいたと思うんですよ。
でもそれを無理にやらなくても、理想通り駆け抜けられる1年になるのがすごく嬉しい。数年後に「20代ラスト、めっちゃ仕事したなぁ」と思えるように後悔なく駆け抜けたいですね。
――「20代最後は駆け抜けたい」という思いは以前からあったのでしょうか。
ここ数年ですかね。デビューのタイミングも読めなかったし、デビューしてちょっと経ってから、「20代で何をやってきたかで、30代が決まる」とよく言われるので、どれだけ経験を積めるか、最後の1年をどうするかということを考えてました。
得意のHYDE歌モノマネでTravis Japan七五三掛龍也と対決!?
――年齢を重ねる中で、SixTONESのメンバーとの関係性も変化していますか?
メンバー間は良い意味で丸くなりました。ただ外に対しては、パフォーマンスを含めて尖っていきたいなと思ってます。体の衰えを隠していかないといけないので(笑)。普段の関係性はどんどんどんどん良くなってて。昨日もメンバーが2、3人で仕事終わりにご飯に行ってる写真がグループLINEに貼られて、それに行ってない人がコメントしてとか、そういう感じです。
――お互いのソロ活動についての話もしますか?
しますね。6人で取材の日は横一列並びながら、「今あの作品撮ってるよ」「慎太郎いつクランクインするの?」とかそんな話をしているし、共通の共演者も多いんですよ。この前も「琴音ちゃん今そっちでしょ?」と、樹の『ACMA:GAME アクマゲーム』(日本テレビ系)の方の撮影に行っている琴音ちゃんの話題が出たりして。
――今回「秘密」が物語の鍵を握っていますが、京本さんご自身は親しい人との間に秘密はあってもいいと思う方ですか?
うーん、難しいですね。親しいからこそ、これは言ったら心配させちゃうな、言っても理解されないかもなという塩梅がわかっていたら、2人の関係が変わらないためにも、言わない優しさが生じるかもしれない。
逆に、まだそんな親しくなくても「この価値観をわかってくれるんだったら、今まで誰にも言ったことない秘密も打ち明けられるかも」と感じて話して、「え、私もそれ思ってる」「俺もそれ思ってる」みたいな風に思えると、出会ったばかりでもすごく深くつながれることもあると思います。
――メンバーの方に秘密はありますか?
どうだろう。意識的に秘密にしてることはないですけど、そういえば言ってないということはあるかもしれないですね。それぞれみんなあるんじゃないかな。
――では最後に、作品にちなんでもう一つ。今回ピアノバトルのシーンが印象的ですが、京本さんがご自身の得意なことで仲間とバトルをするなら、何バトルを選びますか?
HYDEさんの歌モノマネはマジで自信あります。昔から声質が近いと言っていただくことがあって、音域も歌いやすくて。もちろん叶わないですけど、叶わないなりに憧れて練習していて。モノマネのプロには負けますけど、身近で多分俺に勝てる人はいないんじゃないかなって。
――身近で勝負できそうな人はいますか?
Travis Japanの七五三掛(龍也)とか……カラオケに行くと、彼は真剣にやってるんですけど、その姿が一生懸命で面白くて。でもまあ、俺はガチ研究してるので、勝てるんじゃないかな。最近また精度を上げるために1人で家で練習してます。風呂とかで。
――そちらは披露の予定は?
全然ないです! ただの自己満足です(笑)
■京本大我
1994年12月3日生まれ、東京都出身。SixTONESのメンバーとして、2020年にCDデビュー。最近の出演作には、映画『TANG タング』(22年)、ドラマ『束の間の一花』(22年)、『ハマる男に蹴りたい女』(23年)、『お迎え渋谷くん』(24年)などがある。また、ミュージカル『エリザベート』(15、16、19年)、『ニュージーズ』(21年)、『流星の音色』(22年)、『シェルブールの雨傘』(23年)などミュージカルでもキャリアを着実に積み、2024年8月からは『モーツァルト!』で帝国劇場初主演(Wキャスト)を務めることが決定している。
(C)2024「言えない秘密」製作委員会