米Microsoftが実験的に行っていた海中設置データセンター「Project Natick」は、今のところ今後行われる予定がなくなったようだ。テック系媒体の「Data Center Dynamics」がMicrosoftの談話として明らかにしている。
Project Natickは、2013年から実施されていたデータセンターの海中設置プロジェクト。2020年には海中にしばらく設置していたデータセンター「Northern Isles」を地上に回収しており、コンセプトの有効性を実証していた。故障率が陸上に設置していたデータセンター機器と比較して8分の1しかなかったとしており、これには完全に密封された環境が寄与したと指摘。人の立ち入りを考慮する必要もないため不活性ガスで満たすことができ、故障率の低減につながったのではとMicrosoftは分析している。
MicrosoftはData Center Dynamicsに対して、「現在水中にデータセンターはありませんが、Project Natick を研究プラットフォームとして活用し、液体浸漬など、データセンターの信頼性と持続可能性に関する新しいコンセプトを調査、テスト、検証していきます」と述べている。