Copilot(Copilot in Windows)は便利である。気になる情報も検索サイトより適切に確認できるからだ。利用者が多い時間帯は目も当てられないが、有償のCopilot Pro(Microsoft Copilot Pro)という選択肢も用意されている。

筆者は原稿執筆時にビジネス版のCopilot for Microsoft 365(Microsoft Copilot for Microsoft 365)をWebモードで立ち上げ、専門用語や略称、技術背景などを調べることが多い。その点においてWindows 10/11からCopilotを呼び出すショートカットキーも便利なのでは、と思い始めた矢先、Windows 11へ気になる変化が加わるという。

  • 有償のCopilot Pro

    有償のCopilot Pro

Microsoftが現地時間2024年6月14日(19日追記)に公開した公式ブログでは、Windows+Cキーの割り当て解除を表明している。ベータチャネルで配信中のWindows 11 Insider Preview ビルド22635から、同ショートカットキーを削除するそうだ。

その理由はタスクバーおよびスタートにメニューピン留めする「アプリ」として独立させ、ウィンドウサイズの変更や移動、スナップレイアウトの利点を享受させるためだという。

下図はDevチャネルのビルド26120だが、確かにアプリモードでCopilotが起動した。懸案だったMicrosoft Entra ID(旧AAD)経由の生成も実行可能である。ただ、初回のMicrosoftアカウント使用時も「職場(テナント)」を選択可能で実行すると通信エラーになるなど、首をかしげる点も多い。もっともアカウントを数回切り替えると、その後は現れなくなった。

  • アプリ版のCopilot

今さらだが2023年3月の発表、2024年2月の実装段階からアプリの形を目指した方が良案だったのではないだろうか。この時点でWindows 11のスナップレイアウトは比較的高い評価を得ており、ショートカットキーで素早く呼び出す利点は多くない。

ひねくれた見方かもしれないが、Cortana終了後で空(あ)いたショートカットキーを割り当てたのだろう。少なくとも検証したビルド26120はWindows+Cキーは応答せず、今後「検索」に割り当てられるのかはわからない。

  • スナップレイアウトも適用できる

アプリ版CopilotはWeb技術をアプリに組み込むMicrosoft Edge WebView2を使用しているらしく、スナップレイアウト実行後は他のアプリ同様にレイアウトが乱れる場面も見受けられた。上図でいうと職場/Webのスイッチと使用中アカウントの表示が重なって少々使いにくい。それでも今後はアプリ版Copilotが中心となるだろう。

使用頻度が高ければタスクバーにピン留めしたアイコン、たまに使う程度ならスタートメニューのアイコンを使用すればよい。今後は「設定」の「個人用設定/タスクバー」に並んだ「WindowsのCopilot」も消えるようだ。

個人が税込3,200円を支払うCopilot Proは判断できないものの、Copilot for Microsoft 365経由の生成機能は有用だ。ご自身の使用スタイルに応じて、無償/有償のCopilotを活用してほしい。

  • ビルド26120の「設定」