毎日の体重測定は、健康やスタイル維持のための重要な習慣です。とはいえ「体重を計る」という小さな行動も、毎日となると面倒に感じる人も多いのではないでしょうか。そんな「体重を計る」ことを意識させず、普段の行動で自然に体重測定ができるようにしたのがissinの「スマートバスマット」です。

2022年の登場以来多くのファンをもつスマートバスマットですが、6月28日より新モデルとなる「Smart Bath Mat 体組成計モデル」を一般発売します。

新モデルでは本体サイズがコンパクトになったほか、多くの要望があった体組成計測機能に対応しました。気になる新製品をプレス向け発表会にてチェックしました。

  • 会場に展示されていた新Smart Bath Mat 体組成計モデル

あえて体重を表示させないスマートバスマット

スマートバスマットシリーズは、本体上面に専用のソフト珪藻土マットを乗せることで、普段はバスマットとして利用できる体重計です。お風呂上がりに数秒バスマットに乗るだけで、自動的に体重を計測してスマートフォンにデータを転送してくれます。

面白いのが、スマートバスマット本体にはあえて体重を表示する液晶画面を配置していないこと。体重測定後に体重を見て一喜一憂することがないため、体重を計るという小さな心理的負担を減らしてくれます。もちろん、新モデルとなるSmart Bath Mat 体組成計モデルも、この基本的コンセプトはそのまま引き継いでいます。

  • 専用のソフト珪藻土マットはゴムのように柔らかく、洗濯機で洗うこともできます。一般的な石板のように硬い珪藻土マットよりかなり扱いやすいのが特徴です

  • 製品にはグレーのソフト珪藻土マットが1枚付属しますが、4,680円で取り替え用のマットも購入可能です。カラーは4色から選択可能

また、体重を表示させる専用アプリが、ユーザーの声を取り入れて次々と進化しているのも特徴のひとつ。

体重の変化がグラフで確認できるのはもちろん、急激な体重変化があった場合に通知したり、AIが健康管理のためのアドバイスをくれる機能、ペットの健康サポート機能など「スマート」の名前通りとにかく高性能です。

  • アプリ画面の一例。アプリがユーザーの状態をモニタリングし、変化があった場合はパーソナルケアAIの「ウェリーくん」がお知らせ。ダイエット成功後のリバウンド防止の声かけなどはなかなか便利そうです

  • 減量や生活習慣改善を提案する機能も。ウェリーくんが体重などから食事のアドバイスをしたり、料理の写真を送ると栄養価を推定してくれる機能も

体組成計モデルになって測定項目が15項目に

新モデルと従来モデルにはさまざまな違いがありますが、とくに注目したいのは「本体サイズ」と「体組成計」であることの2点。

サイズについて、従来からの「Smart Bath Mat 体重計モデル」では一般的なバスマットで一番人気があるという60×39cmサイズを採用していました。

しかし、日本の狭い脱衣所では、このサイズだと置けないという声もあり50×35cmの小型化に踏み切ったそう。ちなみに、高さは従来モデルと同じ2cmのままをキープしています。

  • マットを外した新旧製品を並べたところ。左が体重計モデルで右が新しい体組成計モデル。新製品はコンパクトになったぶん、重量も旧モデルの5.6kgから4.8kgに軽くなっています

  • 新しい体組成計モデルを横からみたところ。厚さは従来のまま2cmをキープ。高さを抑えているので、脱衣所のドアを開いても邪魔になりにくいというメリットがあります

そして、新モデル最大の注目ポイントが「体重計」から「体組成計」になったこと。

体脂肪率や筋肉量などをチェックする体組成計は、足の裏に微弱な電流を流す必要があります。しかし、スマートバスマットは本体にソフト珪藻土マットを乗せることから、金属製の電極を露出させられませんでした。このため、旧モデルは体重とBMIのみ測定できるシンプルなハードウェア構成なのです。

新モデルは、この珪藻土マットの一部に電気を通す導電性繊維を採用し、体組成測定ができるようになりました。従来からの体重とBMIはもちろん、体脂肪率、内蔵脂肪レベル、筋肉量、体内年齢、基礎代謝量、体水分率、推定骨量、皮下脂肪率、タンパク質、除脂肪体重、体脂肪量、骨格筋量、ボディタイプの計15項目がわかるようになりました。

  • 体重計モデルは無地の珪藻土マットでしたが、新モデルは4カ所に導電性繊維を使った刺繍のような模様があります。ここに足裏を乗せて体重と体組成を計測します

  • じつは、本体を覆うソフト珪藻土マットの素材も進化しています。従来モデルより吸水性と速乾性がアップ。汚れにくい素材になったそうです。現地で水をポトポトと落としてみたところ、水滴にならず一瞬で吸収されました。水を落としたあとは写真のようにシミになりますが、乾けばもとに戻ります

ちょっと面白い進化点として、柔らかい床への対応があります。じつは、従来製品は厚めのクッションフロアや遮音フローリングなど、フカフカとした柔らかな床では正確に体重が計れないことがありました。新モデルはこの問題が解決されています。

また、一般的なIoT家電は通常2.4GHz帯のWi-Fiに対応しますが、新モデルは2.4GHzと5GHz帯域両方に対応しています。issinによると、5GHz対応は家庭用体組成計として世界初だそうです。

筆者は2022年の登場時点からスマートバスマットが気になっていましたが、体脂肪率が計測できない点が気になって購入を見送っていました。今回の新モデルでは、まさに気になっていた体組成計測機能を搭載。いままで「体脂肪率が計測できれば買うのに」と、筆者と同じ理由でスマートバスマットの購入を躊躇っていた人にとって嬉しい進化となりました。