フジテレビ系ドラマ『新宿野戦病院』(7月3日スタート、毎週水曜22:00~)の新たなキャストが発表された。
今回発表されたのは、平岩紙、岡部たかし、馬場徹、塚地武雅(ドランクドラゴン)、中井千聖、石川萌香、萩原護、余貴美子、高畑淳子、生瀬勝久、柄本明。
柄本が演じるのは、創業100年の「聖まごころ病院」3代目院長の高峰啓介。名医だった創業者の祖父、2代目である父親から当病院の運営を引き継いでいる。啓介は、とても腕のいい元外科医で、ホームレスから犯罪者まで、分け隔てなく治療することで歌舞伎町の“赤ひげ先生”と称されていた。しかし、近年は病院の老朽化、医療費の未払いが相次ぎ、多額の借金などさまざまな問題を抱えることに―。今となってはアルコール依存症となり、現場を退き、病院を手放すか否かの瀬戸際に立たされている。
生瀬が演じるのは、院長の啓介の弟・高峰啓三。外部で不動産コンサルタントとして働いて成功しており、高峰家唯一の金持ちとなり、兄の啓介を見下している。啓介が持つ「聖まごころ病院」の建物と土地を安く買い叩き、更地にして自身の新たな事業を企てている。
平岩が演じるのは、「聖まごころ病院」に勤めるソーシャルワーカー(生活相談員)の高峰はずき。聖まごころ病院の3代目院長・高峰啓介(柄本)の娘だ。外科医を志したものの、5浪の末、医大受験を諦めて、現在はソーシャルワーカーとして働いているが、医師家系に生まれたのに自分自身に医師の資格がないことや、医師と結婚できていないことにコンプレックスを強く感じている。今は出会い系マッチングアプリを駆使して婚活中で、外科医と結婚して「聖まごころ病院」の後を継ぐという目標を諦めていない。
岡部が演じるのは、院内の内科・小児科医の横山勝幸。「助けられる命は、すべて助ける」という啓介(柄本)の考えには賛同し、彼に恩義を感じている。しかし、今は医者としてのプライドや向上心がすっかり薄れ、妻子持ちにもかかわらず、“パパ活”を夢見ている。
馬場が演じるのは、院内の泌尿器科・性病科医師の田島琢己。専門はED治療だが、歌舞伎町にはびこる性病や性に関する相談全般を一手に引き受けている。そのビジュアルは高身長かつイケメンゆえに、女性患者からの絶大な人気を得ている。歌舞伎町の“顔面偏差値ランキング”の上位にもランクインするなど、医者と“もうひとつ”の顔を持ち合わせている。
塚地が演じるのは、院内の看護師長・堀井忍。その振る舞いや言動にチャーミングさを兼ね備えており、病院に運び込まれてくるDV被害者、トー横キッズなど“ワケあり”患者たちに対しても、物怖じすることのないフランクな性格。その上、語学がなぜか堪能という聖まごころ病院のムードメーカーとなっている。
中井が演じるのは、「貧しい命も富める命も皆平等」「人権は保障されるべきだ」という強い信念を持って活動するNPO法人「Not Alone」の新宿エリア代表・南舞(橋本愛)と共に働くスタッフ・若井あかね。その独特な個性がファッションや髪型ににじみ出ている。
石川が演じるのは、病院の看護師長・堀井(塚地)とともに働く看護師・村木千佳。彼女には“トー横キッズ”だった過去があり、その御恩を感じながら、病院で日々「命」と向き合っている。
萩原が演じるのは、院内において、村木(石川)の同僚である看護師・吉野勇介。看護師として、村木と日々行動を共にしており、彼も過去に聖まごころ病院で助けられたことがある。
余が演じるのは、元アメリカ軍医のヨウコ・ニシ・フリーマン(小池栄子)の実の母であるリツコ・ニシ・フリーマン。シングルマザーのリツコはジャズシンガーとして暮らしており、夢はニューヨークのクラブでステージに立つこと。リツコは、アメリカ人医師のフリーマンと結婚し、その影響もあり、夫の援助を得て、ヨウコを医療の道へと進めた。ヨウコの破天荒な性格と岡山弁は、まさに母親譲りだ。
高畑が演じるのは、病院の“金庫番”兼経理担当を務める白木愛。病院の収入のためなら、どんな患者も積極的に受け入れる。長い歴史を誇る「聖まごころ病院」の内情にもやたらと詳しい情報通。院長(柄本)のために、身を粉にして働き、嫌われ者の役も買ってでる。さらに、勘も鋭く、危ないシチュエーションに対するアンテナと嗅覚が優れたおつぼねだ。
■柄本明
「宮藤官九郎脚本に出演するのは『流星の絆』(2008年)という連ドラ以来だと思いますが、作品の最後の方の収録で自分のセリフがシチメンドーくさくてものすんごく苦労したこと、“コンチキショー”って思ったことを覚えてます。『新宿野戦病院』ですが、こんな話ですって説明したってしょうがない。だってみなさんこれから見るんだから。2024年、舞台は新宿です。クドー脚本は、キソーテンガイ・ヘンゲンジザイ・ジュウオウムジン・タイカノカイシンです。只今、よってたかって関係者一同、関係者以外立ち入り禁止で頑張っています。私も出ております。見てくださいどうぞよろしく」
■生瀬勝久
「“聖まごころ病院”の外にちょっと出ているという役どころです。初顔合わせがあったときはこれだけのメンバーが揃ってるっていう期待感・ワクワク感ですよね!脚本の額面通りをやろうとは思っておらず、台詞(せりふ)から導き出されるものを演じていきたいなと思っております。ドラマを見ていただくのが一番面白いです!本当にこれだけの人物が入り乱れて、新宿歌舞伎町を舞台にしているというリアルな部分を感じてみてください」
■平岩紙
「歌舞伎町×宮藤さん、わあ、いいなあと思いました。強くも儚くも、そこに生きる人たちが優しく愛らしく描かれています。尊敬する素晴らしい共演者の皆様、ハードなスケジュールの中、支えて下さる活気あるスタッフの皆様。眼福、心福の日々です。ふと我に帰ったとき、その場に居合わせている幸せにゾクゾクします。観てくださる皆様の元に届く時、どんな作品になっているのか、すごく楽しみです」
■岡部たかし
「宮藤さんの脚本は笑えるが切実で深い。医療ものということでどうしたって命のことを考えますが、僕演じる医者は、自分は安全な場所にいてへらへらしてる奴で“普段の俺やがな!”と思わなくもない。病院には血みどろ者や“なんでそないなことになったん?したの?”つう者が次々に運びこまれきて心の底からヘルプを叫ぶ。叫びの中に見える栄光や挫折が愛おしい。出演者一同、一致団結してすでにファミリーのようでもあります。この雰囲気を大事にしてまごころ込めて演じたいと思います。視聴者の皆さま、一風変わった医療ドラマをお楽しみください。また改めて命についてぼんやりでも考えてみてください。あと小池栄子さんの英語まじすごいっす。笑えるっす。伝染するっす」
■馬場徹
「率直に出演が決まったときはうれしい気持ちでいっぱいでした!宮藤さんの描かれる脚本を読んでいるだけで笑えて、実際笑いが絶えない撮影現場になっています!田島という役は性病/泌尿器科の医師なのですが、ドラマとはいえ、“こんな先生いるの?”と言わんばかりのキャラクターで、服装に装飾品とチャラいです(笑)!小池さん演じるヨウコの姿に、“まごころ病院”のドクターみんなが昔は持っていたであろう医者としての熱いものを少しずつ思い出していく、改めて考えさせられる、ただ患者を助けるだけじゃないハートフルなドラマになっています!“まごころ病院”は、非番なのになぜかみんな病院に居てくつろいでいたり、ある種、“家”のような存在で、そんな抜け感と病院の緊迫感みたいなものを楽しんでいただけると思います。多くの方の笑顔が見られるよう心を込めて演じたいと思いますので、是非楽しんでご覧ください!」
■塚地武雅(ドランクドラゴン)
「僕の役柄は男か女か分からない看護師長。更には何ヶ国語も話せたりと謎だらけの人物。見た目もインパクト大(笑)。大変ですが、ハンパないやり甲斐を感じてます!キャスト陣も一癖も二癖もあるキャラクターだらけ。そして、宮藤さんの脚本も重要なテーマを強く重く打ち出すのではく、軽やかにコミカルに描いていて、でもはたと気づくと心に刺さってグッとくる内容で。また、河毛(俊作)監督の作品を見て育ってきたのでそれもうれしく、演出も面白くて、なるほどとうなることばかり。キャスト、スタッフ、チーム一丸となって楽しく刺激的な撮影の日々です!面白いわよ~。Please check it out!」
■中井千聖
「刺激的な撮影が始まっています。すり傷程度でも多くなれば死んでしまうし、生きてたら誰も無傷ではいられない。無数の傷にネオンが乱反射して、町も人も一層光っている気がして、歌舞伎町、こわいです。こわくて痛くて、きれいで、笑えて、次はどうなっちゃうんだろう…現場に行くのが毎回楽しみで、うれしいです。心が麻痺(まひ)しそうな時、いつも私に笑うことや人に手を伸ばすことを思い出させてくれる宮藤さんの脚本。見てくれる方にとって、この『新宿野戦病院』も、きっと!スタッフ・キャスト皆さんのほとばしるエナジーを感じながら、若井あかねとして、私も必死に歌舞伎町を駆け回ります」
■石川萌香
「台本を初めて読んだ時、そして初めてキャストの皆さんと本読みをした時、“この作品は面白くて素敵なものになるに違いない!”と確信しました。宮藤官九郎さんの脚本に素晴らしいキャスト、スタッフのみなさんとこの作品を作り上げていけることがとてもうれしいです。私が演じさせていただく役の村木千佳はとにかく見た目のインパクトがすごいです。私自身初めて髪も金色に染めてわくわくしています。“このビジュアルで看護師!?”と驚かれる方もいると思います。今までの医療ドラマとはまた違った独特な世界観、そして濃いキャラクターがたくさん登場するので楽しんでいただきたいです!現場ではたくさんのベテラン俳優さんに囲まれて楽しく撮影しております。たくさんのことを学びながら撮影に臨みたいと思います」
■萩原護
「初めて医療ドラマに出演させていただくのですが、医療シーンは、想像以上にやる事がたくさんあるので、いつも緊張して撮影に挑んでいます。しかもそのほとんどが救急医療のため、スピードが速くて追いつくのが大変です。ですが、周りを見ると、そのスピードを保ちつつ、難しいせりふを発しながら、自分よりも多くのことを演じている“聖まごころ病院”メンバーの皆さんがいて、本当に頭が上がりません。とにかく、まずは医療指導の先生から教わった手順を間違えないように気を付け、皆さんについていけるよう努めます!」
■余貴美子
「宮藤官九郎さんが描かれた台詞(せりふ)を言えること!魅力的なキャスト、スタッフとご一緒出来ること!昔よく朝まで酒を呑んだくれた、新宿界隈が物語の舞台であること!それがもううれしくて、楽しすぎて仕方ありません。私のお役は、JAZZを唄い、岡山言葉、英語を喋る、コスモポリタン?な人。どのような物語展開になるか全く読めませんが、どうか強烈なパンチを味わってください」
■高畑淳子
「院内の経理担当ということで、まさに院内の全員に触られるポジションであると思います。あんまり回転の良い病院では無いので、お金に苦労してるので、たくさんの患者さんに来ていただきたいし、そこはもう悩みの種の白木さんなんです。勤務態度は非常にいいし、ものすごい前向き!白木に全部任せろというくらい責任感あるキャラクターなのですが、時々口が悪くなったり、テンションも高くなったりと不思議な賢さのある役を演じます。その表情や口調を是非楽しんでいただきたいです」
【編集部MEMO】
岡部たかしと平岩紙は、今作の主演・仲野太賀と、現在放送中のNHK朝ドラ『虎に翼』で共演している。
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