MS-Japanが運営する「Manegy」は、「エンゲージメント向上施策に関する実態調査」結果を6月12日に発表した。同調査は2024年5月16日~5月22日の期間、全国の管理部門601人を対象にWEBアンケートを用いて行われた。

  • 「賃上げ」実施企業は「39.1%」

近年従業員のエンゲージメント向上施策として「賃上げ」を行った企業は39.1%。一方、「賃上げ」の結果、従業員のエンゲージメントに与えた影響に関しては、「向上した」(54.8%)は6割未満にとどまった。

  • 賃上げ後従業員のエンゲージメントは向上した?

また、「賃上げ」による具体的なメリットを質問したところ、「仕事への不平不満の軽減」「離職率の改善」「短期的に満足度が上がる」など、従業員のエンゲージメント向上への効果の声以外にも、近年の採用難がうかがえる回答もあった。

提供している福利厚生について聞いたところ、第1位は「学び(自己啓発、資格取得)」(41.5%)となり、資格試験の受験料補助や図書購入費補助、社内セミナーの実施など、スキルアップにつながる活動に関する支援がよく導入されていることが明らかになった。

続いて、第2位は「家族(子育て、介護)」「健康」が34.7%で同率となった。

  • 各社が実施する「福利厚生」第1位は「学び」関連

次に、従業員のエンゲージメント向上施策として、「賃上げ」と「福利厚生」でどちらが効果を感じるかを比較した。結果、より効果がありそうと回答した割合は、「賃上げ」が75.1%、「福利厚生」が16.3%と、4倍以上の差がでる結果に。

また、「状況による」と回答した8.7%の内訳は「物価上昇以上の賃上げができたときは従業員に見えるメリットがあるが、一定の金額ではそれほど効果を得られない」「条件面でのエンゲージメント向上は効果がすぐに薄れていく」など、物価高を筆頭とする時期的要因に関連する回答や、効果の持続性のなさを指摘する回答が多く見受けられた。