Q:WWDCで発表された内容は、iPhoneやMacの使い勝手に影響しますか?
A:「今すぐに」ではないけれど、今秋以降、もっと便利になるはず! 楽しみに待ちましょう
日本時間2024年6月11日、Appleが開催する「WWDC」というイベントの基調講演で、iOS、iPadOS、macOS、watchOS、visionOS、tvOSの新バージョンや、「Apple Intelligence」と名付けられたAIの取り組みが紹介されました。各OSはいずれも今秋に正式版がリリースされる予定です。また、Apple Vision Proが日本で販売開始となることも発表されました。
本記事ではiPhoneとMacを使うユーザーの立場から見たWWDCの発表内容に絞って紹介していきましょう。
なお、本記事は2024年6月の発表をもとに執筆しています。今後、仕様の変更などにより状況が変わるかもしれません。ご了承ください。
そもそも、WWDCって何?
WWDCはWorldwide Developers Conferenceの略で、日本語では「世界開発者会議」です。毎年6月に開催されるのが恒例で、その年の秋にリリースされる新しいOSなどが紹介されます。
名前からわかる通りアプリの開発者向けイベントで、Appleから開発者に対して「Appleはこういう方針でこういう技術を開発していますよ、秋に出る新しいOSにはこんな機能が搭載されますよ。開発者の皆さんは新しい方針や技術、新しいOSに対応した素晴らしいアプリを作ってくださいね」と伝える場です。
したがって、開発者でないエンドユーザーにとっては、日常の使い方に今すぐ関係する内容はほとんどないにしても、今年の秋にはこうなるんだという期待が高まります。企業などではデバイスの導入や配備の計画に影響を与えたりするかもしれません。
MacからiPhoneを操作できる「iPhoneミラーリング」
基調講演の発表内容はマイナビニュースのさまざまな記事ですでにお伝えしています。本記事ではiPhoneとMacを使うユーザーとして気になる内容を紹介します。
基調講演で、連係機能として今秋から使えるようになる「iPhoneミラーリング」が紹介されました。Macを使っていてiPhoneが離れた場所にあるとき、MacからiPhoneを操作できる機能です。
このようにしてMacからiPhoneミラーリングを使っている間、iPhoneはロックされたままで、ほかの人がアクセスすることはできません。
Apple IntelligenceはiPhone、iPad、Macのどれでも使える
Apple Intelligenceは、新たなパーソナル人工知能システムと位置づけられています。基調講演ではデバイス内のさまざまなアプリやデータを組み合わせて便利に使えること、プライバシーに十分配慮していることなどが説明されました。
その中で繰り返し言及されたのが、Apple IntelligenceはiPhone、iPad、Macのどれでも動作するということです。おそらく、デバイスによる大きな違いなどを意識することなく、必要なときに必要なデバイスでスムーズに使えるようになるでしょう。
実際には、iPhoneでApple Intelligenceが動作するモデルはiPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxなど、モデルによる制限があるので「すべてのデバイスで同じように」とは言い切れません。また、当初は英語(米国)での利用開始となります。とはいえ、iOS、iPadOS、macOSのすべてに搭載されるのは、特に複数のAppleデバイスを使っているユーザーにとってはうれしいことだと思います。
今秋のリリースが楽しみ!
これは私の個人的な感覚ですが、OSをアップデートすると、デバイス本体を買い替えたわけではないのに、まるで新しいデバイスになったかのように感じることがあります。もちろん使い方を最初から覚え直さなくてはならないわけではありませんが、画面の見た目や操作感、新しい機能などから、そのように感じてわくわくするのだと思います。
Apple Intelligenceが日本語で使えるのは2025年になりそうですが、MacのiPhoneミラーリングや、本記事では触れなかったさまざまな新機能など、今秋の正式リリースが楽しみです。
【今回の余談】
WWDCでは新OSなどの大きな発表がある基調講演に注目が集まりますが、そのほかにも多くのセッションをオンラインで視聴できます。関心のある方はAppleのウェブサイトや「Apple Developer」アプリを覗いてみてください。
それでは次回も、よろしくお願いします。