回転すし「スシロー」を傘下にもつFOOD & LIFE COMPANIES(以下F&LC)と日本旅行は、2024年6月から、「未来の回転寿司共創プロジェクト ~高校生と考える、未来の回転寿司について~」を開始する。

日本の水産業の現場視察や、その持続的活用に向けた外食産業の取り組みを学べるフィールドワークや交流型授業の場を提供し、高校生の探究活動を支援していく。

プロジェクトの目的/内容

同プロジェクトは「未来を担う高校生に探究学習の場を提供する」ことを目的としている。

内容としては、2024年6~8月の3カ月に渡り、寿司という日本の美味しい食文化を世界に広めるための取り組みをF&LCとの交流型授業で学び、四方を海に囲まれた島国ならではの日本の豊かな水産資源の現状を知るために三重県尾鷲市の水産会社尾鷲物産※にてフィールドワークを実施。

2024年9~10月には、F&LCの経営会議および全社会議にて、高校生の学びの成果を発表する場を設けるという。

※尾鷲物産は、スシローで販売している「はまちや鯛、しまあじ」などを扱っている。

プロジェクト立ち上げの背景

現在、高等学校では2022年に行われた学習指導要領改訂および施行において、子どもたちが未来を切り拓いていけるよう、自ら課題を設定しその解決策を探究する力を身につけていく「探究活動」に力を入れる学校が増えている。

その一方、探究活動は、社会課題や地域課題をテーマとすることが多く、学校内だけで学習を完結することが難しいといわれ、地域や企業と協働したプログラムが求められているとのこと。

そのような学校からの要請に応えるべく、この度両社で高校生の探究活動をサポートする本プロジェクトを立ち上げた。かつ、そのテーマについても、将来的な高校生との価値共創まで見据え、日本の水産業や外食産業の未来の発展にもつながる内容としているという。

概要

1.名称:未来の回転寿司共創プロジェクト ~高校生と考える、未来の回転寿司について~

2.対象:関西圏の高等学校7校

関西大学高等部(大阪府)、関西大学北陽高等学校(大阪府)、関西学院千里国際中等部高等部(大阪府)、三田学園高等学校(兵庫県)、三重県立松阪商業高等学校(三重県)、立命館高等学校(京都府)、早稲田摂陵高等学校(大阪府)※五十音順

3.スケジュール

6月13日 第1回目授業 (事前学習(1) オンライン)
6月27日 第2回目授業 (事前学習(2) オンライン)
7月11日 第3回目授業 (事前学習(3) オンライン)
8月6日~7日 現地フィールドワーク in 三重(1泊2日)
8月22日 第4回目授業(事後学習 オンライン)
8月29日 発表指導・リハーサル授業 (オンライン)
9月上旬FOOD & LIFE COMPANIES 経営陣へ成果発表
10月10日FOOD & LIFE COMPANIES 全社会議にて代表校発表&表彰

4.事業主体:FOOD & LIFE COMPANIES

5.事業協力:尾鷲物産、三重大学

6.企画主催:日本旅行

参加校からは、以下のようなコメントが寄せられている。

▼生徒
「これまで水産資源減少により管理や保護が必要になっていることを知らず、回転寿司でお寿司を食べてきました。これらの魚を守るためには、漁業管理の改善と消費者の意識改革が必要だと考えます。これから何十年と魚を安心して食べ続けることができるように、解決策を調べて提案したい」

「本プロジェクトを通して、日本の水産資源の課題解決に向けての一歩に携わりたい。そのためにまず初めに現在起きている問題について学び、正確に理解したい。WEBや先行研究で調べたことだけでなく、実際に海や水産資源に関わる人から正確な話を聞いていきたい」

「私たちが回転寿司に沢山の思い入れがあるように、未来の世代にも回転寿司で思い出を作ってほしいので、高校生の発想力やアイディアで今抱えている問題を解決したい」

▼教員
「生徒は、企業の第一線で活躍する社員と交流し、社会課題解決に向けて探究活動を進めていくことができ、有意義な時間になると思います。単発のイベントではなく、長期的に関係を築き、交流できる仕組みも楽しみです」

「社会課題解決に取り組む企業の方、大学教授からお話を聞き、生徒が質問できる環境が有難いです。他校と互いに高め合いながら、学習を進めていくこともなかなかできない経験だと思います」