QualcommのSnapdragon Xシリーズを搭載したCopilot+ PCの登場で活気を帯びるArmベースのWindows PCに、台湾のMediaTekが参入するとReutersが報じた。2025年後半に発売されるAI PC向けのチップセットを開発しているという。

現在、ArmベースのWindows PCはQualcommのチップセットを搭載しているが、QualcommとMicrosoftが結んだArmベースのチップセットの独占供給契約が2024年末には終了すると見られている。それにより、2025年以降に、Qualcomm製以外のチップセットを搭載したArmベースのWindows PCが登場する可能性があり、Reutersは昨年10月、NVIDIAとAMDが開発を進めていると報じた。

Reutersの6月11日の報道によれば、MediaTekは独自開発ではなく、Armの既存設計をベースにすることで、PC用の先進的なプロセッサとしては短期間で開発を進めている。Armの顧客の1社が既存のコンポーネントから約9カ月でチップセットを構築したというArm幹部の過去の発言を紹介し、それがMediaTekである可能性を指摘している。MediaTekのチップセットがMicrosoftのCopilot+ PCプログラムに承認されているかは、現時点では不明だ。

5月に台湾の經濟日報(United Daily News)がNVIDIAのチップセット開発にMediaTekが協力していると報じたが、今回の報道のMediaTekのチップセット開発はNVIDIAとの協業とは別のものであるという。他にも、MediaTeKとNVIDIAがSteam Deckのようなポータブルサイズのゲーミングハンドヘルドに取り組んでいるという噂が流れるなど、様々な報道が飛び交っている。