明治は6月12日、体調管理に関する実態調査の結果を発表した。調査は2024年4月26日~4月28日、全国の20代~60代の有職男女2,000人を対象にインターネットで行われた。
「体調マネジメント力」が、仕事やプライベートに与える影響は?
「体調マネジメント力」とは、同社の「明治プロビオヨーグルトR-1」が定義した自分の体調を自分でマネジメントする力のこと。本調査では、健康に過ごすために大切な12項目をあげ、できているかどうかを「あてはまる(2点)」「ややあてはまる(1点)」「どちらともいえない(0点)」「あまりあてはまらない(-1点)」「あてはまらない(-2点)」のいずれかで答えてもらい、その合計点により「体調マネジメント力」を算出した。合計点が4点以上を体調マネジメント力「高」(651人、全体の32.6%)、3点~-2点を体調マネジメント力「中」(664人、33.2%)、-3点以下を体調マネジメント力「低」(685人、34.3%)の3つに分類した。
なお、以下の項目別に「あてはまる」は2点、「ややあてはまる」は1点、「どちらともいえない」は0点、「あまりあてはまらない」は-1点、「あてはまらない」は-2点として回答すると、体調マネジメント力が確認できる。
今回、この「体調マネジメント力」が、仕事やプライベートにどのような影響を与えるかを分析したところ、体調マネジメント力が高い人は、仕事においてやりがいを感じ積極的に取り組み、目標を達成している人が多いことがわかった。
「仕事が好きである」と答えたのは、体調マネジメント力「高」の人は63.6%、「低」の人は32.4%。「仕事に前向きに取り組めている」のは、体調マネジメント力「高」の人は76.2%、「低」の人は38.8%と、ともに倍近い開きが見られた。同様に、「仕事の目標を達成し続けられているか」と聞くと、体調マネジメント力「高」の人は67.9%、「低」の人は33.3%となり、こちらは倍以上の差があった。
「プライベートの充実」についても聞くと、「あてはまる」と回答したのは体調マネジメント力「高」の人で77.9%、体調マネジメント力「低」の人で38.8%と39.0ポイントの差となった。仕事と同様プライベートにおいても、体調マネジメント力が高い人はプライベートの充実度が高いようだ。
"シゴデキ上司"は体調マネ力も高い「体調管理職」?
仕事における人間関係について上司がいる1,835人に聞いた。体調マネジメント力「高」の人は、7割以上が「上司と良好な関係を築けている」と感じ(75.9%:低50.9% 25.0ポイント差)、「上司から信頼されている」(72.5%:低45.5% 27.0ポイント差)と、上司からの信頼をしっかりと実感している。
一方、仕事関係の部下がいる1,057人に部下との関係を聞くと、体調マネジメント力「高」の人は「部下と良好な関係」を築けて(75.5%:低51.0% 24.4ポイント差)、部下から「信頼される」(75.5%:低49.0% 26.5ポイント差)など、まさに理想的な上司像となっており、「体調管理職」と言っても過言ではない結果となっている。
体調マネ力の高い人と低い人の年収、100万円以上の開きがあると判明
体調マネジメント力別に世帯年収を比較すると、体調マネジメント力「高」531.0万円、「低」429.6万円となり、101.4万円の差があることもわかった。
体調マネ力が高い人は、タイムマネジメントも万全
体調マネジメント力と「タイムマネジメント」の関係についても調査した。自分のタイムマネジメントについて聞くと、全体の57.0%は「問題なくできている」と答えているが、体調マネジメント力「高」の人では76.0%と、タイムマネジメントができていると自覚する人の割合が一層高くなっている。
体調管理の悩みを調査
自身の体調管理で悩んでいることを聞くと、「体調管理に気を付けたいが、何からはじめたら良いのかわからない」と答えた人が約6割を占めていた。
ビジネスパーソンの7割が「体調を崩していても、隠して勤務したことがある」(71.0%)と回答。特に30代は体調不良を隠して勤務した経験がある人が77%を超え、その中でも女性は8割以上が経験しているなど「仮面元気ワーカー」が多くいることがわかった。
20代の2人に1人が「リモートワーク化」で体調不調に
新型コロナにより広まったリモートワークだが、現在のワークスタイルを聞くと、4分の1のビジネスパーソンが「リモートワークにて勤務」と答えている。現在リモートワークをしている493人にリモートワーク化による体調の変化を聞くと、「仕事のやる気が出ないと感じることが増えた」(38.9%)、「仕事とプライベートのメリハリをつけるのが難しくなり、自分の体調と向き合う機会が減った」(38.1%)、「体調を崩していても仕事をしてしまうことが増えた」(36.9%)など、4割程度がリモートワーク化により体調の変化を感じている。特に20代は、リモートワーク化により不調を感じる割合が他の世代よりも高く、5割を超えている。
体調管理にヘルステックを取り入れる人も
回答者に時間をかけずにできる独自の体調管理術を聞いた。すると、「階段を使う、帰りは一駅分歩く」(男性27歳)、「乳酸菌を取り入れる」(女性55歳)、「よく寝る」(男性26歳)など、食事、運動、睡眠の基本的な生活リズムを整える方法が数多く寄せられた。また、食事管理アプリなどのヘルステックを活用した体調管理もみられた。