「火の国」や「水の国」とも呼ばれる、雄大な自然と清流に恵まれた熊本県。阿蘇山や熊本城といった観光スポットが楽しめる地域として認知する方もたくさんいらっしゃるでしょう。

そこで今回、マイナビニュース会員を対象に「熊本県といえば何を思い浮かべる?」というアンケートを行いました。知れば次の旅行先に選びたくなる、そんな熊本県の魅力をチェックしてみてくださいね。

熊本県に行ったことはある?

最初に、「熊本県出身、あるいは旅行・仕事などで熊本県を訪れたことはありますか?」と聞いたところ、回答は以下のようになりました。

はい…65.9%
いいえ…34.1%

今回のランキングは「はい」と答えた方からの回答を元に作成しています。

熊本県といえば?ご当地ランキング

  • 熊本県といえばランキング

    熊本県といえばランキング

次に、「熊本県と聞いて思い浮かべるもの」を聞いたところ、結果は以下のようになりました。

1位  阿蘇山(26.9%)
2位  熊本城(26.4%)
3位  馬刺し(馬肉)(10.4%)
4位  熊本ラーメン(8.0%)
5位  からし蓮根(5.0%)
6位  阿蘇ファームランド(4.0%)
7位  くまモンスクエア(3.5%)
8位  黒川温泉(2.5%)
9位  水前寺成趣園(2.0%)
9位  あか牛(2.0%)
11位 いきなり団子(1.5%)
11位 太平燕(タイピーエン)(1.5%)
13位 山鹿灯籠まつり(1.0%)
13位 千人灯籠踊り(1.0%)
13位 だご汁(1.0%)
13位 一文字のぐるぐる(1.0%)
17位 白川水源(0.5%)
17位 グリーンランド(0.5%)
17位 阿蘇カドリー・ドミニオン(0.5%)
17位 天草大王(0.5%)

ここからは9位までにランクインした項目について、3つのポイントやおすすめの理由などをご紹介します。

1位 阿蘇山(26.9%)

熊本県といえばランキング、1位は「阿蘇山」でした。阿蘇山は、熊本県のシンボルであり、日本の山で最初に外国の文献に記載された歴史ある火山です。九州中部の熊本県阿蘇地方に位置する、世界最大級の大きさを誇るカルデラ(東西約17km、南北約25km、面積約350k㎡)の中に、今も噴煙を上げ続けている中岳を始めとする中央火口丘群が存在します。その中央火口丘群が、阿蘇山と呼ばれているのです。

3つのポイント

  1. 気軽に行ける火口:中岳火口は、直前まで車道が通じ“ハイヒールで行ける火口”と呼ばれるほど、気軽に火口見学を楽しめると言われています。エメラルドグリーンの火口を見学できると共に、剥き出しの溶岩の岩肌や火口壁のしま模様なども楽しめます。
  2. 植物の宝庫:阿蘇山は植物の宝庫でもあり、阿蘇の多様な環境の中で1,500種以上記録しています。5月下旬~6月上旬頃になると、阿蘇山上一帯は30万本のミヤマキリシマの花でピンク色に染まり、多くの観光客が訪れます。
  3. 日本百名山にも数えられる山:標高1,592mの阿蘇五岳最高峰であり、日本百名山にも数えられる「高岳」は、噴火警戒レベル2であっても登山可能な新ルート(皿山迂回ルート、スズメ岩迂回ルート)の誕生で注目が集まっています。

おすすめする理由

「世界一のカルデラで、その雄大さに感動したから。」(女性・37歳)
「阿蘇の雄大な景色が、とても印象的だったから。」(男性・48歳)
「熊本県の象徴で、他県にはない唯一無二のものだから。」(男性・64歳)

2位 熊本城(26.4%)

2位は「熊本城」でした。熊本城は、加藤清正が1601年から7年の歳月をかけ築城した天下の名城であり、日本三名城の一つとも言われています。城域は約98万平方メートル、周囲5.3kmにも及びます。当時は大小天守閣をはじめ、櫓(やぐら)49、櫓門(やぐらもん)18、その他の城門29を有する、実戦を想定した巨大要塞でした。

1887年の「西南の役」では開戦直前の火災で天守・本丸御殿一帯を焼失しますが、50日余もの籠城に耐え、難攻不落の城として真価を発揮しました。現在の天守閣は昭和35年に再建されたものです。

3つのポイント

  1. 石垣の壮観さ:熊本城の特徴とも言える石垣は、下部はゆるやかな傾斜で、上部に向かうほど急な角度になる独特の造りになっています。城に侵入しようとした敵の武者を返してしまうことから「武者返し」という異名をもつようになりました。
  2. 桜の名所:春は桜の名所の一つとして知られ、山桜、肥後桜、ソメイヨシノの3種類・約800本の桜が咲き誇ります。
  3. 家族でのお出かけにもおすすめ:熊本城付近には、「熊本県立美術館」や「二の丸広場」といったゆっくり過ごせる場所もあり、家族でのお出かけにもおすすめです。

おすすめする理由

「戦国時代末期だけでなく、西南戦争でも脚光を浴びた城だけに歴史を感じるから。」(男性・51歳)
「熊本地震の影響で修復中であるものの、大事に維持され観光の名所でもあるから。」(男性・44歳)
「加藤清正が築城した天下の名城だから。」(男性・44歳)

住所 〒860-0002 熊本県熊本市中央区本丸1-1
webサイト 熊本城/熊本市観光ガイド

3位 馬刺し(馬肉)(10.4%)

3位は「馬刺し(馬肉)」でした。馬刺し(馬肉)は、熊本で人気のある郷土料理の一つです。薄く切った生の馬肉を薄切りのたまねぎやおろししょうが、にんにくなどと一緒に甘口の醤油をつけるのが、一般的な食べ方です。

3つのポイント

  1. 健康食材として人気:低脂肪、低カロリー、高タンパクでありつつ、鉄分やカルシウム、亜鉛などミネラルも豊富で、健康志向の人々から注目を集めている食材です。
  2. 日常的な料理:馬刺しは加藤清正が好んで食べていたのが始まりと言われ、戦後の食糧難を機に一般家庭にも広がり、現在ではスーパーなどにも並び、日常的にも食べられています。
  3. 馬肉といったら熊本県:熊本県は馬肉の生産量が全国1位と言われており、地元では馬刺しをはじめとする馬肉料理を提供する飲食店が点在しています。

おすすめする理由

「馬刺しの魅力は脂が美味しいこと。油がさっぱりしていて、くどさやしつこさがありません。あっさりしていて美味しいから。」(男性・56歳)
「味わいや、柔らかさが最高だったから。」(男性・44歳)

4位 熊本ラーメン(8.0%)

4位は「熊本ラーメン」でした。熊本ラーメンは、九州を代表するとんこつラーメンの一つ。日本の豚骨ラーメンの元祖である久留米ラーメンから派生したものと言われています。麺は中太で硬いものが標準とされており、焦がしたり揚げたりしたニンニクのチップやマー油(ニンニクを揚げた油)をトッピングすることでコクを出しています。

3つのポイント

  1. コクがありながらもあっさりなスープ:白く濁った豚骨スープということで、見かけは博多ラーメンとそれほど変わらないが、博多は豚骨100%が主流なのに対し、熊本は豚骨に鶏ガラを加える店が多く、こくがありながらもあっさりした味わいを楽しめます。
  2. 独特な文化:麺のおかわりをする「替え玉」文化が熊本にはなく、ボリュームを求める人は大盛りを注文するのが一般的とされています。
  3. 店舗によって異なる個性:熊本県では各店舗によって、スープや麺が異なり、それぞれ違う美味しさを堪能することができます。

おすすめする理由

「印象に残るほどの“こってり感”にはまってしまったから。」(女性・44歳)
「豚骨ベースのラーメンで、非常に病みつきになる味だから。」(女性・52歳)

5位 からし蓮根(5.0%)

5位は「からし蓮根」でした。からし蓮根は、れんこんの穴に辛子を混ぜた味噌を詰めたものに、卵黄を混ぜた小麦粉の衣をつけ、油で揚げた料理です。病弱だった初代熊本藩主忠利公のために、水前寺の玄宅和尚が料理人たちに滋養強壮に良い料理を考案させ、作られたのが始まりと言われています。また、輪切りにしたれんこんの断面が、細川家の家紋と似ていたため、門外不出の料理とされていたとも言われています。

3つのポイント

  1. 家庭でのアレンジが豊富:好みで醤油やマヨネーズをつけて食べる家庭もある他、最近では、コロッケにしたり、サンドイッチやハンバーガーなどパンに挟んで食べたりする家庭もあります。
  2. れんこんの栽培が活発: 熊本県は全国有数のれんこんの産地であるため、からし蓮根には県内の契約農家のれんこんを使用している店も多く、中には自ら栽培を行う専門店もあります。
  3. 熊本県で親しまれる食材:日常からお正月など伝統行事の場に至るまで、からし蓮根は幅広いシーンで食べられています。

おすすめする理由

「一度食べると病みつきになる、地方特産の一つだから。」(男性・67歳)

6位 阿蘇ファームランド(4.0%)

6位は「阿蘇ファームランド」でした。阿蘇ファームランドは、健康の専門家が監修する、世界でも珍しいテーマパークです。体と頭脳の両方を最大限に使って、大自然の中で健康づくりができる運動施設“元気の森”をはじめ、温泉やスパといったリラクゼーション施設、ドーム型のホテルなど、老若男女問わず楽しめる観光スポットです。

3つのポイント

  1. 子どもから大人まで楽しめる:阿蘇ファームランドでは、アクティビティや遊具、動物との触れ合い体験など子ども向けの遊び場が充実しています。また、大人向けにはレストランやカフェ、温泉施設などもあり、家族と一日中楽しむことができます。
  2. 15種の温泉が楽しめる:男女それぞれ1千坪ものビッグスケールを誇る温泉施設の露天風呂エリアでは、全長150mもの木製の遊歩道で大自然を感じられます。また、15種もの多彩な温浴スタイルを楽しむことができます。
  3. 癒やし動物との触れ合い:カピバラやビーバー、フラメンゴなど、35種もの様々な動物たちと触れ合える「ふれあい動物王国」は、子どもからも大人気です。

おすすめする理由

「遊び場も豊富で、何時間でもいられるほど満喫できるから。」(女性・40歳)
「自然豊かで、景観が良いから。」(男性・67歳)

住所 〒869-1404 熊本県阿蘇郡南阿蘇村河陽5579-3
webサイト 阿蘇ファームランド公式サイト

7位 くまモンスクエア(3.5%)

7位は「くまモンスクエア」でした。くまモンスクエアは、熊本県の営業部長兼しあわせ部長として、国内外を飛び回る「くまモン」の活動拠点です。県の観光・物産情報発信も行われています。

3つのポイント

  1. 体験型コンテンツが充実:くまモンが毎日ステージを行う「360度ステージ」をはじめ、SNS映え間違いなしのフォトスポット、大型スクリーンを使ったARゲームなど、子どもから大人まで楽しめる体験型コンテンツが充実しています。
  2. くまモンが登場する公式SNS:くまモンスクエアのYouTubeチャンネルからは、熊本やくまモン、そしてくまモンスクエアの最新情報等をお届けする情報番組「くまモンスクエア・チャンネル」を配信しています。
  3. ショップも充実:くまモンの大切なものを集めた「FAN'S HOUSE」や、スクエア限定グッズが揃う「BAZAAR」、熊本県産品を使ったスイーツが味わえるカフェなども併設され、熊本県の魅力を楽しめるスポットになっています。

おすすめする理由

「ゆるキャラのくまモンで有名な場所だから。」(男性・75歳)
「とても活気があり感動したから。」(男性・75歳)

住所 〒860-0808 熊本市中央区手取本町8番2号 テトリアくまもとビル 1階
webサイト くまモンスクエア

8位 黒川温泉(2.5%)

8位は「黒川温泉」でした。黒川温泉は、標高700メートルの山間に湧く、全国でも人気の温泉郷です。黒川温泉郷では、三十軒の宿と里山の風景すべてを「一つの旅館」として考えています。旅館組合の主導で歓楽的要素や派手な看板を廃して統一的な町並みを形成する方策を採っているため、落ち着いた雰囲気の中で過ごすことができます。

3つのポイント

  1. お得なチケット:1枚1,300円で、黒川温泉の旅館26か所の露天風呂のうち、好きな3か所に入浴できるお得な手形「黒川温泉入湯手形」があります。手形は小国杉で作られていて、旅の記念に持ち帰りも可能です。
  2. ライトアップイベント:球体状の「鞠灯篭」約300個と、筒状で高さ2mほどの「筒灯篭」を川面に配置した、冬のライトアップイベントも人気です。
  3. 自然に囲まれた静かな温泉街:黒川温泉は自然豊かな環境にあり、静かな雰囲気が漂う温泉街です。滝や渓流、緑豊かな山々など、自然の美しさを楽しむことができます。

おすすめする理由

「温泉街が自然豊かで、素晴らしかったから。」(男性・37歳)
「秘境として、景色が素晴らしかったから。」(女性・50歳)

住所 〒869-2402 熊本県阿蘇郡南小国町満願寺6594−3
webサイト 黒川温泉

9位 水前寺成趣園(2.0%)

9位は「水前寺成趣園」でした。水前寺成趣園は、国の名勝・史跡に指定されている、桃山式の回遊式庭園です。水前寺江津湖湧水群は、平成の名水百選にも認定され、年間を通じて、「水前寺まつり」(3月)、「ゆかた月間」(8月)など、地域と連携した様々なイベントが催され、多くの観光客でにぎわっています。

3つのポイント

  1. 歴史ある庭園:江戸初期に肥後細川家の初代忠利公が御茶屋を建てたのが始まりとされ、三代目の網利公の時代に庭園が完成しました。
  2. 四季折々の美しい景色:庭園内には様々な池や植物が配置され、四季折々の美しい景色を楽しむことができます。特に、紅葉や桜の時期には多くの観光客が訪れます。
  3. 文化体験の場:古今伝授の間では茶道体験が行われており、訪れる観光客が日本の伝統文化に触れることができます。細川家秘伝の伝統菓子を味わいながら、ゆるりとお茶時間が過ごせます。

おすすめする理由

「素晴らしい庭園は、見応えがあるから。」(男性・78歳)
「水前寺成趣園に広がる、雄大な自然が有名だから。」(男性・69歳)

住所 〒862-0956 熊本市中央区水前寺公園8-1
webサイト 水前寺成趣園

9位 あか牛(2.0%)

9位には「あか牛」もランクイン。あか牛は、「褐毛和牛(あかげわしゅ)」という和牛の品種名のことを指します。無駄な脂肪分が少ない健康和牛として、近年人気が高まっています。褐毛和牛は、全国で飼育されている肉用牛の0.9%しかいない希少な品種。全国の褐毛和牛の約7割を占める1万5,400頭が、熊本内で生産されています。

3つのポイント

  1. 旨みが豊富:あか牛は美味しさの元となるグリコーゲンやペプチド、遊離アミノ酸が多く含まれているため、牛肉が持つ本来の旨みをより堪能することができます。
  2. ヘルシーな牛肉:あか牛の肉質は赤身が多く、適度の脂肪分も含んでいることが特徴。近年では、ヘルシーな牛肉としても人気を集めています。
  3. 美味しい食べ方:下準備として、塩を振り肉の水分を引き出すことで、美味しさをより引き出すことができます。ステーキとして食べるのがおすすめの食べ方です。

おすすめする理由

「旨みが凝縮され、ヘルシーで食べやすかったから。」(男性・47歳)

熊本県のおすすめの季節は?

最後に、「熊本県を訪れるのにおすすめの季節」を聞いたところ、以下のような結果になりました。

春(3月~5月)… 37.5%
夏(6月~8月)… 22.0%
年間通しておすすめ… 20.5%
秋(9月~11月)… 18.5%
冬(12月~2月)… 1.5%

春(3月~5月)がおすすめの理由

「阿蘇の雄大な景色には、春が似合うと思うから。」(男性・48歳)
「熊本城は、桜が咲く春がきれいだから。」(男性・56歳)
「5月ごろには、仙酔峡にミヤマキリシマの花が一斉に咲き誇り、見事な風景が広がるから。」(男性・56歳)

夏(6月~8月)がおすすめの理由

「阿蘇山などの自然が豊かだから。」(男性・37歳)
「草千里ヶ浜の青さが、一番生えていると思うから。」(男性・65歳)
「阿蘇山の上からの眺望、新緑の景色が素晴らしいから。」(女性・49歳)

年間通してがおすすめの理由

「雪もほとんど積もったりしないので、どんな季節でも過ごしやすいから。」(男性・55歳)
「冬も比較的温暖で、観光も楽しめるから。」(男性・52歳)
「四季折々の自然が楽しめるから。」(男性・69歳)

秋(9月~11月)がおすすめの理由

「紅葉が綺麗で、温泉からの眺めが美しい季節だから。」(男性・46歳)
「お祭りが多く、楽しい時期だから。」(男性・75歳)

冬(12月~2月)がおすすめの理由

「美味しい熊本ラーメンが、より一層美味しく食べられる季節だから。」(男性・47歳)

熊本県の自然や、古くから続く郷土料理が上位に

熊本県といえばランキングをご紹介しました。1位には「阿蘇山」、2位には「熊本城」、6位には「阿蘇ファームランド」と、上位には熊本県の歴史や自然環境に関するものがランクインする結果に。

また、3位の「馬刺し(馬肉)」、4位の「熊本ラーメン」、5位の「からし蓮根」と、古くから地元でも親しまれるグルメも、熊本県の魅力であることがわかりました。

他にも「いきなり団子」、「太平燕(タイピーエン)」、「だご汁」といった郷土料理など、魅力がたくさん。自然やグルメで気分をリフレッシュしたいと考えている方は、ぜひ熊本県に遊びに行ってみてくださいね。

調査時期: 2024年5月10日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計305人(男性:213人、女性:92人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート