日本カミソリ市場No.1のシック・ジャパンは、Z世代に向けて開発されたブランド「Schick FIRST TOKYO(シック ファースト トーキョー)」の製品を今年8月28日より全国発売する。5月29日には販売店向けの新商品発表会が開催され、同社の後藤秀夫社長が登壇。新ブランドの特徴や狙いをプレゼンした。
肌の負担軽減を追求した新ブランド誕生の背景
28年連続国内ウェットシェービング販売シェアNo.1を誇るシック・ジャパンが、このほど発表した新ブランド「Schick FIRST TOKYO」。
「うぶ毛からヒゲまで、はじめてのシェービングに、やさしさを。」をコンセプトとする同ブランドのターゲットは、他の世代に比べて美容への意識が高く、出費意欲も旺盛とされるZ世代男性だ。
10代~20代前半のヒゲは柔らかく量も少ない傾向もあり、シェービング時に肌が傷つき、赤みが出てしまうことも少なくない。
シック・ジャパン社長の後藤秀夫氏は、よりポジティブなウェットシェービング体験を若者世代に提供し、コロナ禍のマスク着用ルールが緩和されて以降、成長を続けている市場のさらなる拡大を目指すと語った。
「Schick FIRST TOKYOはネーミングの通り、日本のチームが日本のZ世代のヒゲや肌に合わせ、ゼロからつくった初めてのブランドです。これまで我々は深剃りを追い求め、全ての年代に向けて5枚刃によるシェービングを提案してきました。しかし、シェービング初心者である10代・20代の若者は、より肌への負担が少なく安全・安心な製品開発を求めている傾向にある。Schick FIRST TOKYOでは従来の"カミソリ"に捉われず、"メイクアップ"にインスピレーションを得ながら、彼らがより安心して使える製品開発に取り組んでいきます」
同ブランドから8月に新登場する「シックファースト シェービング ホルダー」(オープン価格)では、うぶ毛や柔らかいヒゲに最適な4 枚刃が採用されている。
横滑りと刃の食い込みを防ぐセーフティワイヤー、顔のカーブにフィットしやすい小回りのきく首振りスイングヘッド、2 種の保湿成分を配合したスムーザーを搭載し、シェービング時の肌の負担を軽減。肌にやさしい、なめらかな剃り心地を実現した。
「日本発でグローバルに広がるブランドに」
同製品のホルダー部分は握りやすさを重視したコンパクトな形状で、滑りにくいマットラバー製。カラーバリエーションは全5色(オーシャンブルー、ミントグリーン、デニムインディゴ、アッシュグレー、サンドベージュ)での展開となる。
「美意識が高いZ世代男性に訴求していく上では、安全性の高いヘッド・刃だけではなく、ホルダー・柄の部分も重要な要素と考え、シンプルかつジェンダーレスなデザインに。色味に関してもトレンドのニュアンスカラーで展開していきます。サステナブルな取り組みの一環としてパッケージにもこだわっており、包装にはリサイクルプラで作り上げた再生利用可能なピロー袋を採用しました」
スキンケアや美容への感度が高いZ世代男性はシェービング剤の使用率が高いことも踏まえ、シェービング剤「シックファースト フェイシャル シェービングジェル」(オープン価格/容量110g)も同時発売する。
こちらはシェービング時の刃滑りをなめらかにし、産毛のような薄いヒゲも確認しやすい透明なクリアジェルで、洗い流しやすいライトなテクスチャーが特徴だという。3つのフリー処方(エタノールフリー、着色料フリー、パラベンフリー)で、乾燥による肌トラブルを防ぐ3種のハーブエキス(保湿成分)を配合している。
Schick FIRST TOKYOで、肌トラブルや肌荒れを起こしてしまうことも少なくない若年層や、その代理購買層の取り込みを狙うシック・ジャパン。後藤社長は販売店の関係者らを前に、意気込みを述べていた。
「グループの中でも戦略的に重要な大型新ブランドとして位置付けられており、すでにアメリカ、ヨーロッパ、オセアニアでの発売も決まりました。世界に先駆けて発売される日本本国で成功させ、グローバルに広がるブランドにしていきたいと思います」