Thermaltakeのブースで目を引いたのは、マザーボードやグラフィックスカードなどシステム全体を液体の中に沈めて冷却する、いわゆる液浸PCのデモだ。一般的に液浸冷却はスパコン等の話題である場合が多いのだが、同社の展示で面白いのは、あくまでコンシューマ向けでの発売を前提に、開発を進めているということだ。
液体は気体よりも多くの熱を運ぶことができるため、冷却システムとして高性能化が可能だ。このデモ機では、「Noah 3000A」という特殊な冷却液を使用。通常のPCパーツをそのまま浸けても、ショートなどすることなく、普通に使うことができる。
デモ機は、CPUがXeon w9-3495X、グラフィックスカードがデュアルGeForce RTX 4090というウルトラハイエンド構成。背面には、冷却用に42cmラジエータをデュアル搭載していた。
製品化の時期は未定だが、現在の課題はコストの高さだという。冷却液は1Lで1万円くらいするということで、このシステムにはそれが40Lも使われているため、これだけで40万円もかかってしまう。もっと低コストで使える冷却液が見つからないと、一般発売は厳しいかもしれない。