マイナビは6月6日、「2024年夏ボーナスと転職に関する調査」の結果を発表した。調査は5月1日~7日、20〜50代の正社員のうち、4月に転職活動を行った人、および今後3カ月で転職活動を行う予定の人1,342名を対象にインターネットで行われた。
調査によると、賞与が少ないことを理由に転職をしたことが「ある」人は49.2%。その賞与の平均額は28.3万円で、若年層ほど賞与額の少なさが転職の理由になっていることが明らかに。また、賞与が少ないことが「1番ではないが転職理由だった」と回答した人に1番の転職理由を聞いたところ、「賞与以外の給与(月給)が低かった」(17.3%)が多く、賞与に限らず金銭的な点が転職理由になるケースが多いことがわかった。
続いて、前年夏の賞与額を教えてもらったところ、役職に就いていない人で30.2万円、部長クラスでは85.6万円となり、全体では平均50.1万円という結果に。また、今年予想している夏の賞与額は平均51.8万円となり、大きな変化は見られなかったが、自分の仕事に見合う理想の賞与額を聞いたところ、予想を43.0万円も上回り、平均94.8万円となった。
また、今年の夏ボーナスに「賃上げの機運を感じていない」人は62.2%。特に多かったのは「役職には就いていない」人で、70.2%と7割を超えた。
次に、前年夏の賞与額に納得感があるかを聞いたところ、「どちらかといえばそう思う」(31.2%)が最多となったが、一方で、53.6%が「そう思わない(「あまり」を含む)」と回答しており、半数以上は賞与額に納得していないことが判明。理由を聞くと、「世間一般の平均額に遠く及ばない」「全員が一律の金額だから」など金額への不満のほか、「賞与額の計算方法の周知がされていない」など算定基準が不明瞭なため自身の成績が金額に反映されていないように感じるという回答が目立つ結果に。
また、直近の自身の評価についても、半数を超える57.6%が「納得していない(「あまり」を含む)」と回答。「賞与への納得感」と「評価への納得感」の相関係数は0.765となり、強い相関関係があることが明らかに。賞与への納得感が低い人は、評価への納得感も低い傾向にあると言えるよう。評価への納得感がない理由としては、「上司との1on1ができていない」「評価基準がそもそも存在しない・不明瞭」など、フィードバックの有無や評価基準の不明瞭さ、「勤務期間で賞与が決まる」といった年功序列制への不満があげられた。
最後に、「評価に納得ができた場合、仕事への満足度はどう変化するか?」と尋ねたところ、55.7%が「高まる」「やや高まる」と回答した。