米Googleは6月6日(現地時間)、試験提供中のAIノートブック「NotebookLM」のアップデートを発表した。AIモデルがGemini 1.5 Proに向上し、登録できるソース(情報源)数が増加し、種類についてもGoogleスライドとWeb URLをソースとして追加できるようになった。また、提供地域が日本を含む200以上の国・地域に拡大し、100言語以上をサポートする。

NotebookLMでは、クラウド上にデジタルノートブックを作成して、資料、データ、メモなどを収め、そのノートブックに関してAIチャットボットに質問したり、アイディアの整理、分析を依頼するといったことが可能である。論文やレポート、リサーチ、小説・書籍の執筆などに有用なツールである。

例えば、「電球の発明」に関するレポートを書く際に、ソースとして「白熱電球の歴史」(Wikipediaから)、「ジョセフ・スワンの略歴」「トーマス・エジソンの略歴」(同)、スティーヴン・ジョンソン著「How We Got to Now」からのメモなどをノートブックにアップロードし、「エジソンが白熱電球の開発に成功した要因は何ですか?」と質問したり、「エジソンのキャリアに関する論文のアイデアを3つ提案してください」「ネットワーク化されたイノベーションと電球の歴史についての学習ガイドを作成してください」と頼むことが可能だ。NotebookLMは4つのソースにある情報だけを利用して質問に回答したり、または依頼されたタスクに対応する。

アップデートされたNotebookLMでは、ノートブックのソースに、Googleドキュメント、PDF、テキスト・ファイル、Googleスライド、Web URLを追加でき、Gemini 1.5 Proのマルチモーダル機能により、ソース内の画像、チャート、図表について質問できるようになった。

チャットの回答で引用が下部トレイではなくインラインで表示されるようになり、引用アイコンをクリックすることで、引用に関連するソースの場所に直接移動できるようになった。

また、ソースの全体像を一覧できる概要機能であるノートブックガイドが、FAQ、ブリーフィングドキュメント、目次、タイムラインといった新しいフォーマットに対応する。