電動バイク、電動アシスト自転車、電動キックボードなどの電動モビリティを手掛ける世界的なブランド「YADEA」が、自転車型(座って乗るタイプ)特定小型原付の新モデルを日本に投入する。どんな乗り物なのか、実物を見て日本の輸入総代理店に話を聞いてきた。
座って乗れる電動モビリティのメリットは?
「特定小型原動機付自転車」(特定小型原付)は2023年7月1日の道路交通法の一部改正により設定された新たな車両区分。原付バイク(スクーター)と自転車の中間といった感じで、使い方次第ではかなり便利な乗り物だ。
輸入総代理店であるYADEA JAPANによると、YADEAは世界最大の電動モビリティブランドで年間販売台数は「2,000万台」(YADEA JAPAN担当者)に達するという。YADEAがグローバルで販売しているモデルをそのまま日本に入れるのは法規制の関係で難しい場合があるため、YADEA JAPANでは日本向けに仕様変更した商品を仕入れて国内で販売している。ただ、ウインカーやテールランプなどを日本向けに取り付ける際、「後付け感」が出てしまったり、配線がごちゃついてしまったりすると商品の魅力が薄れてしまうので、同社では日本仕様を「いちから作ってもらう」ようなイメージで、「最初から日本向けに作ったような」仕上がりとなるようYADEAと話をしているそうだ。
2024年の秋口に日本で発売予定の新型モデルはサドルの付いた自転車型の電動モビリティだ。キックボードと違って座って乗れるので、長距離を走りたい人や高齢のユーザーなどにオススメの商品なのだという。
YADEA JAPANは公式ECサイトを運営しているが、基本的にはリアルの販売にこだわっている。現在は全国に400店舗の販売ネットワーク(自転車の販売店、バイクの販売店が多いとのこと)を構築しているそうだ。このネットワークも活用して、電動モビリティのアフターサービス(メンテナンスや修理)体制の充実を図っていきたいと担当者は話していた。ビジネスの形態としては個人ユーザー向けの販売がメインだが、今後は対面でのレンタル事業への車両供給も検討していきたいとのことだった。