立山黒部貫光は、日本で現在唯一のトロリーバス「立山トンネルトロリーバス」が11月30日に最終運行を迎えるにあたり、6月1日から11月30日まで、3回に分けてそれぞれのテーマに沿ったラストラン記念イベントを開催すると発表した。
「立山トンネルトロリーバス」は、立山黒部アルペンルート内の室堂~大観峰間(約3.7km)を10分間で結ぶ。トロリーバスは、通常のバスと同様、タイヤで走行し、運転操作をハンドルで行うが、電車線から電力の供給を受けて走るため、「電車」の仲間とされる。正式名称は「無軌条電車」で、法律上も「鉄道」に分類されている。
ラストラン記念イベントの第1弾は、「ありがとう! 思い出の立山トンネルトロリーバス」として、6月1日に立山町のマスコットキャラクター「らいじぃ」と小学生による発車式(室堂駅10時45分発)や駅員体験を開催。同日に大観峰駅で立山トンネルの歴史を学べるボードを展示し、思い出を自由に書けるコーナーを2階に設置する(11月30日まで)。6月30日には、現地スタッフによる解説と記念撮影会も行われる「第1回メモリアルバックヤードツアー」(事前応募制で先着20名)が開催される。
第2弾は「ありがとう! 日本最高所の立山トンネルトロリーバス」として、8月24日に日本最高所の鉄道駅フォトスポットを設置するほか、8月31日に「第2回メモリアルバックヤードツアー」、9月6日にトロバス走行音の録音会(事前応募制)を開催。第3弾は「ありがとう! 日本最後の立山トンネルトロリーバス・ラストラン!」として、10月14日に「鉄道の日」記念イベントと「第3回メモリアルバックヤードツアー」、11月30日にラストランセレモニーを開催する。
第1~3弾の各イベントとは別に、各回共通のイベントとして、乗車した人を対象に記念カード「トロリーバス・ラストランカード」のプレゼントと記念台紙の販売を予定している。「トロバス」にちなんだグルメ「トロ鉄丼」やカレー、ソフトクリームのほか、ペーパークラフト、ミニチュア模型など、今年限定の商品も多数用意する。11月30日までの期間限定で、室堂駅の発車メロディーを「銀河鉄道999」にして運行する。