阪急交通社は5月28日、「日本の夏祭りランキング」を発表した。調査の対象期間は2023年7月1日~9月30日。同社が開催した夏祭りツアー(発着地問わず)の申し込み数を集計し、ランキング化した。
1位となったのは「東北四大夏祭り」。同時期に東北内で複数の大きな祭りが開かれ、その全てを巡るツアーが人気だという。
「青森ねぶた祭」は、ねぶた(山車灯籠)が通りを練り歩く迫力ある祭り。毎年新しく作られるねぶたの芸術的な美しさも見どころとなっている。今年は8月2日~7日に開催される。
「秋田竿燈(かんとう)まつり」では、約280本もの竿燈が通りを埋めつくす。大きいもので長さ12m、重さ50kgもある竿を一人で持つ姿、手のひらや肩、腰などに移し替える技などにも注目が集まる。今年は8月3日~6日に開催される。
花笠を手にした踊り手たちが練り歩くのは、「山形花笠まつり」。「オープニング花笠輪踊りコーナー」「飛び入りコーナー」などでは、観客が踊りに参加することもできる。今年は8月5日~7日に開催される。
「仙台七夕まつり」は、日本三大七夕まつりのひとつ。2023年の時点で、コロナ禍前を超えるほどの人手となったそう。今年は8月6日~8日に開催される。
2位は、富山県八尾町の風情ある街並みのなか、幻想的な踊りが三日三晩繰り広げられる「おわら風の盆」。「おわら」という言葉は、「おわらひ(大笑い)」や「おおわら(大藁)」、「おわらむら(小原村)」といった言葉からきているという説がある。また、「風の盆」の「風」は台風を意味し、台風を避け豊作を祈願するという由来があるとも言われている。今年は9月1日~3日に開催される。
3位は、美しい装飾が施された山鉾(山車の一種)が通りを進む「山鉾巡行」でも有名な「祇園祭」。方向転換するさいに行われる豪快な「辻回し」では、大きな歓声が上がる。山鉾巡行のほか、神輿洗、神幸祭、花傘巡行などさまざまな行事が行われる。今年は7月1日~31日まで開催される。(山鉾巡行は7月17日と24日)
4位は「ヤットサー!」の掛け声が響き、約10万人とまで言われる大勢の踊り手たちが、迫力ある踊りを披露する「阿波おどり」。徳島県の各所で行われ、演舞場、おどり広場などがある徳島県中心部が代表的な会場となっている。今年は8月11日~15日まで開催される。(8月11日は「THE・AWAODORI(旧前夜祭)」)
5位は、青森県五所川原市の通りを人形灯篭「立佞武多(たちねぷた)」が練り歩く、「五所川原立佞武多(ごしょがわらたちねぷた)」。高さ20mを超えるという大型立佞武多は大迫力で、「ヤッテマレ!ヤッテマレ!」の掛け声、お囃子や踊りも相まって祭りを盛り上げる。2024年の五所川原立佞武多(8月4日~8日開催)は、1か所から立佞武多を順次スタートさせる「吹き流し方式」に戻ることが話題となっており、入場者数は2023年より2割増を見込んでいるとのこと。
6位は高知の「よさこい祭り」。鳴子を鳴らし前進する踊りであること以外の決まりがとくにないという自由さが魅力のひとつで、個性的な振り付け、衣装、音楽などが楽しめる。今や全国各地で開催される人気の祭りとなっているが、本場高知では18,000人もの踊り手が集まり、のべ100万人の人出で賑わう。最終日に開かれる全国大会でどのチームが最優秀賞に輝くのかにも注目。今年は8月9日~12日まで開催の予定。(8月9日は前夜祭、8月10日11日が本番、8月12日が全国大会・後夜祭)
7位は「来て、観て、魅せられ、加わるさんさ」がキャッチコピーの「盛岡さんさ踊り」。「サッコラー チョイワヤッセー」の掛け声が響く大パレードが繰り広げられる。5人のミスさんさ踊りが一般公募によって選ばれており、パレードの先頭で華麗な踊りを見せる。最終日には、和太鼓同時演奏の世界記録を記念した「世界一の太鼓大パレード」や、観光客も自由に参加できる「大輪踊り」が開かれ、フィナーレを飾る。今年は8月1日~4日の開催予定。
8位は、お盆の最終日に、先祖の霊を見送る儀式として行われる「五山送り火」。京都各地にある5つの山それぞれが午後8時から順に「大文字」「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」の形に点火される。特に有名な「大文字」は京都市内各所から見れるが、京都御苑や賀茂川沿いなどが人気の観賞スポットとなっている。今年は8月16日開催の予定。